公定歩合はいまや死語!?

日銀の金利引き上げって、どうやってやるの?

2007.03.29 THU



写真提供/時事通信
今年の2月、日銀が0.25%から0.5%に金利を引き上げたことは記憶に新しい。でも、ここでいう「金利」って何のことだかご存じ? いまだに「公定歩合」だと勘違いしている人も多いのだけど、そうではないのだ。

順番に解きほぐしていこう。公定歩合とは、日銀が民間の金融機関にお金を貸し出すときの金利のことだ。しかし、じつは民間の金融機関は、日銀からお金をほとんど借りていない。では、どうやってお金の貸し借りをしているかというと、民間の金融機関同士が、お金を貸し合っているのだ。これを「短期金融市場」という。

日銀による金利の引き上げが意味しているのも、この金利のこと。ただ、勘違いしてはいけないのは、日銀が「金利を引き上げます!」と宣言したら、自動的に金利が上がるわけではないということだ。なぜかというと、1994年の9月に金利が自由化されており、金利の数値そのものを規制することはできないから。

じゃあ、どうするか? 日銀が金利を上げたいときは、「売りオペ」といって、日銀がもっている国債を銀行などに売るのである。銀行が国債を買うことで、銀行が持っている資金は減ることになる。すると、「お金を借りたい」という銀行が増えるため、銀行間で貸し借りする金利も上がるのだ。逆に、日銀が金利を下げたいときは、「買いオペ」を実施し、銀行がもっている国債を買い取ることで、銀行の資金量を増やせばいいというわけ。

ちなみに公定歩合は、昨年から「基準割引率および基準貸付利率」と名前を変え、“経営状態の悪い金融機関が日銀からお金を借りるときの金利”という役割を担っている。経営状態が悪いと、ほかの金融機関はお金を貸してくれない。そこで、民間の銀行間の金利よりも高い金利で、日銀は経営のヤバい銀行にお金を貸す。これはこれで、金融不安を抑える大事な役割があるが、金融政策としての「金利」ではないのである。


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