日本国債、初の格上げ

企業だけでなく国も“評価”する格付け会社ってナニモノ!?

2007.06.07 THU

たまたま電車で隣にいた人たちが話していた。「格付け上がったらしいけど、あの格付け会社ってさぁ、何様なんだろうね」。折しも、かつては格付けの最上位にいたのに、格付け会社から01年と02年の2年間で3度も格下げされた日本の長期国債の格付けが“初めて”格上げされたと報じられていた。

それでも先進国G7で、日本より下なのはイタリアだけ。一時はアフリカのボツワナよりも低い格付けで、今もチリやスロベニアと同じ。ちょっとそれってどうなのよ、と人々が思うのもわかる。だが、そもそも格付けというのは“そういうもの”なのだという認識を持っておく必要があるのだ。

格付けとは、国債や社債などの元本と利息を償還時までに予定通り支払う能力を評価したものだが、人にお金を貸すとき、ちゃんと返してくれるかどうかの指標と言えばわかりやすい。収入は多いが高級マンションに住み、外車も乗り回す借金まみれの人と、収入は多くはないが分相応にコツコツ堅実に暮らしている人と、さてどっちにお金を貸すか。見てくれよりも、中身。規模の大きさよりも生活の堅さ、なのだ。だから、小さな国でも上位に評価される。格付けは、総合的な力を示すのではなく、あくまで借金の返済能力が高いか低いかなのである。豊かさとか、社会的地位とか、そんなものは関係ないのである。

そしてもうひとつ、格付けはたしかに投資家にとっては重要指標のひとつには違いないが、あくまでひとつの参考指標に過ぎない、ということだ。事実、破たん懸念があると名指しされて格下げされた日本企業は、ほとんどつぶれなかった。

格付け機関とて、一民間企業に過ぎない。格付けは何もかもを決めるものでもなければ、絶対的なものでもない。その前提をまず理解しておけば、余計な怒りはなくなる。9年前、今や経常利益2兆円と世界に冠たるトヨタ自動車が、格下げされたことがあった。格付けが絶対的なものではない、ひとつの大きな証しかもしれない。


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