市場は9年連続前年比割れ

「外食産業の雄」、ファミレスを襲う少子高齢化の波

2007.07.05 THU



写真提供/時事通信
少子・高齢化の余波は外食産業へも及んでいる。外食産業総合調査研究センターによると、2006年の外食産業の市場規模は前年比0.1%減だった。ここ数年24兆円台を維持しているとはいえ、前年実績を下回ったのは実に9年連続という惨状だ。統計ではわかりにくいが、原因のひとつがファミリーレストラン業態の不振なのだという。

ファミレスの誕生は「すかいらーく」が第1号店を出店した1970年。70年代、80年代と全国各地で出店が相次ぎ、外食産業の主役を担うようになった。ファミレス市場の拡大を支えたのが、当時は働き盛りの団塊世代である。あくせく働いたあとの週末、家族でファミレスを訪れるのがちょっとした楽しみだった。

それまで外で洋食を食べる機会の少なかった一家の主も、その子供たちも、ハンバーグセットやステーキセットでフォーク、ナイフの使い方を覚えていったといわれている。ところが、団塊家族も子供が成人し、夫婦2人になると、ファミレスから足が遠のいた。団塊ジュニアも親のように頻繁に利用することは少なくなった。

では、団塊世代はどこで食べているのか。各統計を見ていくと、この世代もデパートなどの「中食」を利用することが多いらしい。好みの味や量を選べる中食は、消費者にとって使い勝手が良い。陳列商品も多彩でまさしく「食」の成長市場といえる。お客を引き付ける要素にもう一つ欠けるファミレスが、徐々に力をなくしつつあるのとは対照的である。「特にディナーはお客が取れない」(業界関係者)というのが、ファミレスの現状のようだ。

すかいらーくは、株式を非公開にし、市場からの横やりを受けずに改革を進めているが、その成果はまだ見えない。「壱番屋」「柿安ダイニング」など個性の強い専門店や総菜店が事業を急拡大させている。常連客を失ったファミレスが復活するには、業態を一から見直すことが不可欠だろう。


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