景気を判断する指標

地価が今年16年ぶりに上昇それって何を意味するの?

2007.07.26 THU



撮影/清水憲一
みなさんどうすか、儲かってます? 今年の海外旅行予定者は6年ぶりの高水準になるというニュースもあるし、ボーナスも増加の傾向だったとか。すっかり景気は回復した感もありますが、まだ“バブル崩壊のツケ”が残っていたのをご存じだろうか?

国土交通省が発表する公示地価の全国平均変動率がプラスに転じたのは、意外にも今年3月のこと。しかも、プラス成長は16年ぶりだ。公示地価は、市場取引において、土地の取引価格の基準となる値。92年から昨年までの15年間、この公示地価はずっと下落し続けていたのである。さらに絶頂期の91年を100とすると、07年は商業地は約30、住宅地は約50という水準にまでようやく回復したに過ぎない。しかし、地価はなぜ今まで上がらなかったのだろう。

「地価は株価とともに、景気を判断する指標。株価は“先行指標”と呼ばれ、景気の動きを先取りして動く指標であるのに対し、地価は“遅行指標”と呼ばれ、景気に遅れて動く指標であるという違いがあります」(住宅コンサルタント・平賀功一氏)

業績回復→株価上昇→企業の資金に余裕が→設備投資が活発に→そこで土地の需要が高まる、そんな景気のサイクルのため、株価と地価の成長時期が一致しないのだ。

また地価が上がったのには、ほかにも要因がある。ひとつに、規制緩和や不動産の証券化など資金調達方法の多様化により、不動産開発がしやすくなったこと。ふたつめは、鑑定方法の改善。いままでは、土地そのものの純粋な価値を鑑定する手法を取っていたのだが、土地とその上に建っている建物が“どれだけ収益を得ることができるのか”を基準とする収益還元法に不動産の鑑定方法が変わったことによる。

地価の回復は景気回復を裏付ける証拠。したがって今回の公示地価のプラス成長によって、景気が順調に回復し、バブル崩壊のツケも片付くメドがようやく立ったと判断することができるのである。今度こそ、僕らにも恩恵がある?


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