GDPも金利も株価も上昇し、平均給与もUP

景気はよくなりつつあるのにデフレ脱却宣言はなぜ出ない?

2007.08.02 THU



写真提供/時事通信
価格を下げなきゃモノが売れないため企業業績が悪化→従業員の給与がダウン→消費が低迷→また物価が下落…という悪循環(デフレスパイラル)に苦しめられてきた日本経済。

しかし、昨年10月には、戦後最長の景気拡大期間といわれた「いざなぎ景気」に並び、GDPの伸び率も今年1‐3月期で3.3%と成長。株価、長期金利も上昇基調にあるし、大手企業の夏ボーナスも史上最高額を記録、なんて報道もあったっけ。

こんな状況にも関わらず、01年にデフレを宣言した政府は、いまだ「デフレ脱却宣言」を出していないのだ。大田弘子経済財政担当相は「デフレ脱却に向けた動きが続いているものの、消費者マインドがやや弱い」と慎重。一方、尾身幸次財務相は「今の段階で宣言しないのは不自然だ」と意気軒昂で、塩崎恭久官房長官も「デフレからの脱却は視野に入っている」とコメントしている。一体どの見解が正しいの? ネットメディアなどを中心に活動している経済学者、田中秀臣氏に聞いてみた。

「デフレ脱却宣言が出ないのは、政府が日本経済の潜在能力を高く評価しているから。まだ物価が安定するほど日本経済は力を出し切っていない、という考えですね」

つまり、日本経済の潜在力を考えれば、もっとインフレになってもいいはずなのに、物価の上昇率がまだそのレベルに達していない、という見解なのですね。

「逆に、日銀など『デフレ脱却』を唱える人たちは、日本経済の潜在能力を低めに見積もっています。すでに日本経済は実態以上に加熱していると考え、高インフレ、バブル再燃を警戒しているのです」(同)

個人消費がパワーアップし、その力で物価下落が止まることこそ、真のデフレ脱却。この状態になるには、我々民間の活力をアゲアゲにするビジョンや政策が必要だ。その起爆剤となるのが、政府による「デフレ脱却宣言」のはずなのだが…はたして、この公式発表はいつ、どんなタイミングで出るのやら。


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