生体認証、使ってる?

偽造・なりすまし防止の切り札実際、どのくらい普及してる?

2007.08.09 THU



イラスト:タテノカズヒロ
指紋や静脈など、生体の特徴を利用して本人かどうかを識別する「生体認証(バイオメトリクス)」が普及しつつある。

生体認証が実用化され始めたのは1980年代。かつてはごく限られた場所でしか必要とされなかった生体認証がここ数年で一般化されるようになったのは、セキュリティ意識の高まりと深い関係がある。生体認証の技術開発を行っているメーカーの広報担当に話を聞いてみよう。

「磁気カードなどのように、持ち物を利用した認証方法は、紛失や盗難によって悪用される可能性がありますが、生体認証は本人の生体の特徴を利用するので、偽造やなりすましの危険性が極めて低いんです」

偽造・盗難キャッシュカードの被害やサイバー犯罪が社会問題化したのが2004年ごろ。厳格な本人確認が多方面で必要になり、偽造やなりすまし防止の切り札として、生体認証の導入が進んでいるというわけだ。当然、応用分野は各方面におよぶ。

「静脈認証センサーを搭載したマウスやUSBメモリなどのオフィス機器のほか、カロリー管理も可能な学校給食システム、カードレスで本が借りられるIT図書館などが実現しています。自動車のドアを握るだけで、鍵が開いたり、シートの位置やカーステレオの設定ができたりするようなシステムも試作が進んでいるようです」(同)

ただし、解決すべき課題はある。まずは精度。たとえばIC旅券に採用された顔認証は、表情や体調などによって認識具合に差を生じる場合があるとか。疲れ顔で認証を拒否されたらけっこうショックかも…。

どう標準化するかも課題のひとつ。たとえば金融機関の生体認証は、規格統一が不十分な状態で、相互運用も一部で始まったばかり。金融庁発表によると、生体認証ICカードの発行枚数は、キャッシュカード全体のわずか0.6%にすぎないという。

セキュリティ上の効果が大きいだけに、より使いやすいシステムの実現が期待される。


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト