入門編の「金ミニ取引」も登場

ところで「先物取引」って何のためにあるものなの?

2007.08.30 THU

何億円も稼ぐネットトレーダーがニュースになったり、サブプライムローン問題で世界同時株安になったりと、株からデリバティブまで、よくも悪くも一般的になってきた投資という行為。しかし、そんななかでもいまだに怖~いイメージをふりまいてハードルが高いのが、「商品先物取引」かもしれない。

投資するのは金に大豆、ゴムやトウモロコシとかだし、松下電器産業の創業者、かの松下幸之助の父親が先物取引にハマッて家屋敷を売るはめになったのは有名な話。あくまでイメージだが、ハイリスク・ハイリターンといわれるこの相場にはシロウトが手をだしちゃいけない雰囲気がプンプンと漂う。そのためか、東京工業品取引所はこの7月、「金ミニ取引」という売買単位や保証金を引き下げた金投資の初心者向けの新しいサービスをはじめたくらいなのだ。

そもそも先物取引とは何なのか。ひとことでいうと、先物取引とは「将来の一定期にモノを受け渡しすることを約束し、その価格を現時点できめる取引」のこと。たとえばある農家の人がいて、半年先に農作物が収穫できるけど、大豊作で価格が暴落しているかもしれないし、それならいまのうち生産にかかった経費に利潤を上乗せして売っておきたい。一方で、食品卸業者の人の場合は、半年後にその農作物を買いたいけど、不作で高騰したりすると大変だから、いまのうちに適切な値段で買う予約をしておきたい。こんな具合にリスクを抱えたくない人たちの事情やニーズに応えるかたちで生まれたのが先物市場というわけだ。

ちなみに世界で最初の先物市場ができたのは、1730年、江戸時代の大阪・堂島米会所だった。当時はまだ米が経済の中心で、武士の給料もほとんど米。とはいえお米でモノは買えないので武士は米をお金に両替する必要があり、そこから米相場が生まれたのだという。最近では欧米の投資ファンドの猛威にさらされている日本だが、先物取引が誕生したその時代、この国こそが世界の最先端だったのである。


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