同じ会社にいるけれど…

「社員」と「役員」は何が違うの?

2007.10.11 THU



イラスト:藤田俊男
普段、何気なく耳にしている社員とか役員という言葉。「社員はサラリーマンで、役員は会社組織の上にいる人たちかなあ」といったぼんやりとしたイメージはあるけれど、両者の具体的な違いって何なのでしょうか? 駿河台大学専任講師の菊田秀雄先生(法学部)に聞いてみました。

「会社員、いわゆる社員は法律上は従業員や商業使用人と呼ばれ、役員とは会社との契約関係が違います。社員は会社と雇用契約を結びますので、会社の命令に従って業務を行わなければいけない。だから自由度が低いんですね」

たしかに普通のサラリーマンが、やりたい仕事を働きたい時だけやる、なんてことは考えにくいなあ。となると、役員の勤務形態はどうなるんでしょうか。

「たとえば取締役の場合ですと、委任契約というものになり、一定の裁量権が与えられます。与えられた裁量の範囲内で自分の好きにやっていいということになるんですね。一般的には、待遇も社員より良い。ただ、株主など人様のお金を預かって事業を行うわけですから、当然、その責任は大きなものになります」(同)

ごく大雑把にいえば役員は経営側、社員は雇用される側、ということか。では一番気になる報酬形態。社員と役員では、どう違うんですか。

「社員の給与は、基本的に契約で決められた金額が支払われますが、役員報酬は、会社法上では定款(その会社の根本規則を定めたもの)または株主総会で決議することになっています。経営者が自分で自分の報酬を決めたりすると、『お手盛り』といって自分の報酬を高めに設定してしまうということもありますから。ただ、会社に損害が生じれば、株主代表訴訟で責任が追及されることもありますし、報酬額が下がることもあり得ますよ」(同)

社員と役員。言葉にすれば、たった一文字の違いだけれど、同じ会社においてその立場はまったく異なるのだ。


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