東証、大証、名証などなど…

証券取引所って、なぜいくつもあるの?

2007.10.18 THU



写真提供/時事通信
企業が成長していく節目のひとつに株式の上場がある。そして、日本に6つある証券取引所のどこに上場するのかを決めるのも悩みどころらしい。しかし、どうして証券取引所は全国に何カ所もあるんだろう。それに同じ会社が同時に複数の取引所に上場することもあるのはなぜ? 野村資本市場研究所の大崎貞和さん、ご教授ください!

「昔は通信、交通が今のように発達していなかったので、地方ごとに取引所がある必要性がありました。例えば、大阪にある企業が大阪の取引所にしか上場しないと、東京に住む人は取引が困難だった。それで重複上場するようになったんです。ただし、企業が上場すると賦課金という手数料のようなものを毎年払わなければなりません。企業の規模などによってその金額は違うのですが、賦課金のことも考慮すると、現在では重複上場による企業側のメリットは見えにくくなっています」

では、現在も重複上場があるのはなぜ?

「複数の取引所に上場している企業が、1カ所を除いて上場を廃止した場合、廃止した地方の人に『うちの地元を軽視している』というネガティブな印象を与えるリスクなどが一因として考えられます」(同)

確かにあり得る話です。すると重複上場にはメリットはないのですか?

「ありますよ。例えば、ライブドア事件の時に東証のシステムが停止してしまいました。でも、東証以外の取引所にも上場している企業では、取引が続けられた。このようなトラブルを担保するというメリットですね。それに、2つ以上の取引所に上場している場合、それぞれの取引所で株価が異なれば、投資家はそれを鑑みて売買の選択をすることが可能です。この手法が、今後ますます増えると予測されています」(同)

なるほど~。ただ、地方証券取引所の吸収合併・併合が、進んでいるのは事実。世界的にも証券取引所のM&Aは活発になっているので、この先どんな変化が起こるのか目の離せない業界なのです。


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