消費者の反応を先読みすることも可能!?

脳の研究から導き出される驚愕の新マーケティング論

2007.11.22 THU



写真提供/AFLO
消費者の脳内の反応を見て広告効果を分析する「ニューロマーケティング」という手法が、欧米で注目を集めている。耳慣れない言葉だが、それってどんなものだろうか?…ということで調査してみた。

近年、fMRI(機能的磁気共鳴画像診断装置)やMEG(脳磁図)などの脳計測装置・技術が発達し、意思決定に関わる脳活動の直接計測が可能になった。それにともなって、消費者が製品や広告を見た時に「脳がどのように反応・活動するのか」を実験で計測して、マーケティング戦略に生かそうとする試みが行われているのだ。

この分野の実験結果として有名なのが04年の米国における清涼飲料水の事例である。被験者にブランド名を伏せてA社とB社の商品を飲用させると、満足感に関わる脳部位は両社とも同じ様に反応したが、ブランド名を告げた状態ではA社の飲用中は複雑な思考や評価を司る「内側前頭前野」が強い反応を示した。この結果から、A社の広告メッセージが消費者個人の選択に関わる脳領域に影響を与えた=効果的な広告展開をしている、と結論づけられた。

ところで、日本ではどうかというと、ブランドと脳活動の関係についての研究は理化学研究所で行われているようだが、まだまだこれからといえるだろう。

では今後はどのような方向性・発展が見込まれているのか? 電通消費者研究センターの佐々木厚氏に聞いてみたところ

「研究の方向性は『fMRIやMEGなどの脳計測装置で、広告や商品に対する脳活動を分析する方法』と『幅広い認知実験を通じて購買行動に関する推測を行うこと』の2つと考えている。この分野は経済・消費行動を通じて人間を解明する科学といえるので、単なるマーケティング分野にとどまらない研究になるのではないか」とのこと。

将来的には、どんな広告を展開すれば消費者の購買意欲を引き出せるかが科学的に解明される…そんな日が来るのかもしれない。


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