「重油」「灯油」「軽油」に「ガソリン」

原油価格高騰だからこそ知っておきたい石油ビジネス

2007.11.22 THU



写真提供/AFP=時事
ガソリンの値上がりが止まらない。11月14日に石油情報センターが発表したレギュラーガソリンの全国平均は150円を突破。過去最高だった149円を更新した。理由は原油価格の高騰。しかし、影響を受けるのはガソリンだけではない。灯油や重油なども徐々に値上がりしている。でも、ガソリンと灯油ってなにが違うんだっけ?ということで『知られていない原油価格高騰の謎』の著書がある三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至氏に聞いてみた。

「石油ビジネスには、油田を探す→油田を開発→原油を採掘→精製→卸売り→小売りといった流れがあります。この中で、ポイントとなるのが精製作業。原油の主成分は炭素(C)と水素(H)の化合物である炭化水素です。炭化水素は炭素の数によってさらに細かく分けられます。例えば、CH4ならメタン。C19H40ならノナデカンといった具合ですね。炭素(C)の数が多いほど、液体から気体に変化する沸点が高い性質があります。原油精製はこの性質を利用して、沸点によって各成分を分留して灯油、ガソリン、重油などに分けるんです」

車を動かすガソリンや船を動かす灯油や重油、ジェット機を飛ばすジェット燃料も元は原油ってことか。確かに、航空燃料価格の高騰を理由に燃料油の高騰分を荷主に負担してもらう燃料サーチャージが値上げされたのは記憶に新しい。また、海運業にも「燃料サーチャージ」があり、運賃値上げの動きが見られる。実際、食品メーカーなどは、原材料費や輸送コストの増大を理由に商品を値上げしている。

「燃料油以外では、合成繊維や合成ゴム、塩化ビニルなどの原料のナフサがポイント。プラスチックやペットボトル、服などの価格にも影響するでしょう」(芥田氏)

ガソリン以外でも私たちの生活に大きく関係していた原油高騰。これから冬にかけては暖房器具の燃料である灯油の高騰が話題に上りそう。しばらくはこのニュースから目が離せません。


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