ヒルトンを3兆円で買収した…

ブラックストーン上陸で世界三大ファンドが揃い踏み

2007.11.29 THU

あまり騒がれなかったことに驚く声もあったようである。アメリカの投資ファンド、ブラックストーン・グループが、日本法人を設立、本格的に日本で業務を始める、という報道についてだ。ブラックストーン・グループは世界規模で企業買収や不動産投資を展開しているが、その運用資産額は787億ドル、日本円に換算すると、なんと約9兆円にもなる。世界最大の投資ファンドなのだ。

設立は1985年。その名を世界に轟かせるようになったのは、アメリカの大手ホテルチェーン、ヒルトンホテルズを約260億ドル、約3兆円もの額で買収したことや、今や世界一の外貨準備国である中国から30億ドル、日本円で約3450億円もの巨額の出資を受けたことが挙げられる。2007年にはニューヨーク証券取引所に株式を上場、世界中からさらに資金を集めた。

そしてブラックストーンの上陸で、カーライル・グループ、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)の世界三大投資ファンドと呼ばれる3グループが、日本に出揃うことになった。カーライルは87年設立。2000年に日本で事業を始め、04年にDDIポケット(現ウィルコム)を2236億円で買収したことで有名。また、KKRは76年設立で、06年に上陸。88年にアメリカのたばこ・食品大手のRJRナビスコを251億ドルで買収したことで一躍その名を世界に知られた。

そもそも投資ファンドとは、投資家などから集めた資金で株や不動産に投資、運用益を狙う投資のプロ。業績の悪化した企業や事業部門を買収し、株式を再上場させて利ざやを稼いだり、不動産投資でビルを改修、資産価値を高めて投資家に配当を還元したりするビジネスだ。

サブプライム問題で金融市場は揺らいでいるが、同時に株価下落などで企業価値も下がっている。むしろ今は“買い時”でもある。そこにスケールの大きな投資ファンドの上陸。少なくともM&Aムードが減退することは、なさそうである。


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