最近はこっちの方が多数派みたい…

固定相場や変動相場とも違う第3の為替制度を知ってるかい

2007.12.06 THU



写真提供/AFP=時事
アメリカが中国に人民元の切り上げを迫っている。そんなニュースをときどき耳にする。簡単にいうと、中国経済は力をつけてきているのに、ドルに対する為替レートが低すぎる! 早いとこ変動相場制に移行しろ!って話なんだけど、為替制度って固定相場制と変動相場制の2つだけじゃないって知ってた?

意外と知られていない3つ目の為替制度が、管理フロート制と呼ばれるものだ。世界的に見ると、実は固定や変動を採用している国・地域の方がむしろ少数派で、管理フロート制の方が多数派。例えばアジアで変動なのは、日本・韓国・フィリピンくらいで、インドネシア・シンガポール・タイ・ベトナム・中国・マレーシアなどは管理フロート制。固定となると、香港やブルネイなどほんの一部だけだ。

どんな制度かを説明する前に、為替制度をおさらいしておくと、あるレートに固定して通貨の交換をするのが「固定相場制」で、市場原理(需要と供給)にまかせることで刻一刻とレートが変動するのが「変動相場制」だ。対する「管理フロート制」は、ある一定の変動幅を決めて、その範囲内でなら自由な為替取引を認めるという制度。常にその変動幅で収まるように、その国の中央銀行によって管理されるのだ。例えば、中国の場合には前日と比べて変動幅が0.5%に収まるよう、中国人民銀行が介入して為替をコントロールしている。まさに固定と変動の中間的な制度ということができる。変動幅を固定するため、急激な値動きを抑えることができ、レートをゆっくりと上げる、あるいは下げることができるというメリットがあるのだ。

と、ここまで説明して勘のいい人ならお気づきかもしれないけど、中国が固定相場制から管理フロート制に移行した今となっては、人民元だって切り上がる。つまり今ニュースで聞く“切り上げ”とは“もっと速いスピードでレートを切り上げろ”という議論だったのである。


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