家電業界のビジネスルールを一変

アップルのiPodはいったい何がすごいのか?

2007.12.06 THU



写真提供/AFLO
アップルのiPodは、いつの間にか携帯音楽プレーヤー市場で累計出荷台数1億2000万台、世界シェア5割を誇るガリバーになってしまった。

iPodに続くアップルの戦略製品である携帯電話端末「iPhone」も、6月の米国に続き、11月にはイギリス、ドイツ、12月にはフランスでデビュー。瞬く間に多機能スマートフォン市場の主役に躍り出ている。アップル株も今年に入って急上昇し、10月にはIBMを抜き去り、コンピュータハードメーカーとしては世界一の株式時価総額になった。

iPodはいったい何がすごいのか。そのビジネスモデルを分析すると、アップルがコンピュータ業界の常識を否定したことが勝因につながったことがわかる。アップルはデザインを最重要視し、製造工程はすべて中国へアウトソース。そして販売では、ニューヨーク、銀座、ロンドンなどの超一等地に設置した201のアップル直営店か、インストアのアップル専門コーナーで行う形を確立した。

ん? これって何かに似ている? そう、ナイキ、GAP、ユニクロなどSPA(製造小売型のアパレル)の戦略とそっくりなのだ。アップルは、「メーカー」と「小売り」は別、という常識を覆した。一見、非効率にも見えるが、「アップルは他製品とは比較できない特別なブランド」というイメージ作りに成功したのである。iの快進撃は、今後、他の製品にも及んでいく。デジタルカメラ、液晶テレビなどパソコンにつないで操作を行えるデジタル製品が「i化」の候補だ。

日本のエレクトロニクスメーカーにとっては、なんとも頭の痛い話。が、発想を転換すれば、よい教訓だ。アップルが示した新しいビジネスルールは、日本のエレクトロニクスブランドが、今後ライバルとなるであろうアジア勢に打ち勝っていくための処方箋でもあるのだ。


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