消費者物価指数8カ月連続下落

メーカーは値上げ続々なのに、デフレが終わらないワケは?

2007.12.13 THU

9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)が、前年比0.1%低下。これで物価は、8カ月連続の下落となった。でも、ここ半年ほど、やれ原油高だ、穀物相場の高騰だ、家畜飼料の値上がりだ、といろんなモノの値上げが発表されていたはず。なぜ、物価の上昇=デフレの終焉、とならないのか。

そもそも不思議に思っていた人も多いかもしれない。日本は戦後最長の好景気を続けていた。企業の業績もバブル期を超えるほど絶好調だ。ところがデフレはまだ終わっていない。好景気なのに、デフレ?まずここに落とし穴がある。デフレの定義だ。デフレというのは、「持続的な物価下落」を意味するが、これは必ずしも悪い意味での物価下落を意味するとは限らないのである。

たしかに日本は一時、悪いデフレの時期があった。モノがほしい人=需要に対して、売りたい人=供給が明らかに多くなってしまった。結果として値段が下がってしまった。しかし、好景気に入ってからのデフレは違う。企業は懸命にコストダウンに励み、自らの努力でモノの値段を下げることに成功したのだ。結果として、いいモノが供給されて需要も拡大。それがさらなるコストダウンを生んだ。企業は売り上げも利益も伸ばせた。しかし、市場での厳しい競争は継続する。そこで企業はさらなる値下げ努力を続けた。結果的に物価は上がらなかった。モノが売れないどん底を経験し、作り手も小売りもギリギリで努力したのだ。

では今、何が起きているのか。たしかにメーカーは続々と値上げを発表した。ところが、小売りの現場では値上げはあまり反映されていないように見えるのだ(価格凍結をしている流通も多い)。消費者離れを恐れて、である。もちろん一部は上がった。しかし、それ以上に価格下落が進むものも多い。例えば、デジタル家電やDVDレコーダーは典型例だ。今回の値上げは、消費ムードの好転によるものではない。その意味では、本当のデフレ脱却はやっぱりまだまだ先、なのかもしれない。


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