実はボーダレス!?

大企業と中小企業、企業規模を表す明確な基準ってあるの?

2007.12.13 THU



図版製作/辻 章良
今の景気回復は中小企業まで及んでいない。よくそんな報道を耳にするけど、いったいどこからが大企業で、どこまでが中小企業なんだろう? ちゃんと明確な基準があるんだろうか? 中小企業庁の広報担当・岡野充良さんに聞いてみた。

「当庁では、中小企業基本法によって定められた区分に従って、該当する中小企業への融資や補助金などの支援を行っています。この法律では、企業規模を示す指標として資本金と従業員数の2つを用いて、製造業では資本金が3億円以下、並びに従業員数が300人以下が中小企業といった具合に、業種ごとに細かく定義されています(詳細は上図を参照)」

なーんだ、ちゃんと基準があったんだ。

「いえ、ところがこの法律は企業規模を表す絶対の物差しというわけではありません。たとえば財務省の管轄する税法だと、資本金が1億円以下の企業は業種にかかわらず、すべて中小企業に分類されます」

ってことは、同じ会社でも法律や制度によって、大企業になったり中小企業になったりするわけね…。ところで、中小企業基本法の定義からわずか1円、もしくは従業員数が1人でもオーバーしても、やっぱり大企業として扱われるの?

「制度上そうなります。だからボーダーライン上にある事業主さんは、企業規模を大きくしないために、増資を控えたり、従業員の調整を行ったりと配慮するぐらいです。そのため、この法律ではなるべく多くの中小企業を支援できるようにと、物価変動などに応じて基準を改訂してきました。現在の比率では中小企業の数が約433万と、企業全体の99.7%を占めています」

日本企業のほとんどが中小企業ってことじゃん! とはいえ、業績が突出した大企業はほんの一握りに過ぎないらしい。そう考えると、今の景気回復の恩恵を受けている人たちは限られているわけで…。悲しいような、仲間が多くてほっとしたような複雑な気持ちですね。


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