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特定業界への隠れた補助金?注目が集まる租税特別措置

2007.12.20 THU



写真提供/時事通信
08年度の税制改革論議。そこで、注目を集めつつあるのが租税特別措置(租特)だ。

所得税法、法人税法などで租税のルールは決まっている。そうした元の法律は変えず、一時的に租税のルールを変えるのが租特だ。その狙いは企業活動を活発化させることなどにある。たとえば、企業のIT基盤を強化するため、企業がIT投資すると一定割合が減税される措置がそう。

租特は2~5年程度の期限つき減税となっているケースが多い。けれど、期限が来たら延長、延長、また延長で結局、恒常的になっているものが多いのが従来のパターンなのだ。そうした措置は実質的に「特定業界への隠れた補助金になっている」と民主党は批判。たとえば、光回線への投資優遇措置では通信関係の6社が減税の恩恵を受けていたという。

これまでは数に優る与党が毎年租特延長をすんなり決めてきたが、衆参で与野党勢力が逆転した“ねじれ国会”ではそうならず、その成り行きに注目が集まっている。

もちろん、租特には今後も必要と思われるものもある。たとえば、企業の研究開発費、あるいは中小企業の設備投資に関連した減税などだ。ただ、民主党は本当に必要なルールなら「租特ではなく元の法律自体を改正すべき」という考えなのだ。

従来、租特は一つひとつの措置を個別審議するのではなく、すべての措置を1本の租特法改正案としてまとめて審議されることになっていた。個別の措置では与野党が合意できそうなものもあるのだが、これまでの審議方法を続ける限り、1つでも与野党が合意できなければ改正案が成立せず、すべての租特が期限切れとなる可能性がある。そして、08年3月末で期限切れになる租特は43件もあるため、もしそうなった場合、各方面に与える影響が大きいのだ。

いずれにしてもボクたち納税者としては不要な減税はなくし、必要な減税は残して、適切に税金の徴収が行われることを望むばかりだ。


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