2008年は去年以上に…

サブプライム問題は、もっと深刻になる?

2008.01.04 FRI

昨年の世界経済を騒がせたキーワードといえば、サブプライムローン問題。本誌でも8月に取り上げ、約1兆3000億ドルもの巨額の残高を持つ住宅ローンで焦げ付きが増加、そのローンが証券化されて世界の金融機関に売られていたことで不安が拡大。世界的な株安につながったことなどに触れた。

だが、事態はその後、ますます悪化する。第2四半期決算で、とんでもない額の赤字を計上する金融機関が続々。日本円で1兆円近い損失を発表、CEOが辞任したケースもあった。日本でも損失が次々発表され、前年度は過去最高だった大手銀行の利益も、中間決算でなんと半減してしまった。株価は下落、ドルの信用が落ち円高もきた。

だがこのサブプライム問題、まだまだ終わりそうにないようなのだ。金融機関が大きな損失を被ったのは、サブプライムローンを組み込んだ債券が価値を失い、処理に追われたため。だが、これは金融機関サイドの話。当のローンを抱えた人たちがどうなっているか、が問題なのだ。ローンが払えなくなれば家を手放さざるを得なくなる。競売にかけられ、格安で売られる。これが、ものすごい規模で進行したとすれば…。

サブプライムローンがアメリカで急増したのは、住宅価格が右肩上がりで値上がりしていたからだ。貸し手のリスクは高いが、万が一のときは借り手の家を競売にかけ、売ればローンを回収できた。ところがすでに住宅価格は値下がりに転じ、しかもこれから大量の住宅が競売にかけられれば、値下がりに拍車がかかる。住宅価格の大幅な下落は、健全な“普通の借り手”にも大きな含み損を与えてしまうことになる。

アメリカでは、問題を放置すれば住宅価格が10%下落、約253兆円の経済損失が出ると議員が警告している。年末に取材した日本の政府関係者は、日本の金融機関への影響はそれほど大きくないと語っていた。だが、アメリカ経済そのものの揺らぎは、金融機関の揺らぎ以上の衝撃だ。今後の推移を慎重に見守る必要がある。


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