公的機関?それとも一企業?

日本銀行のビジネスと儲けの源泉とは?

2008.01.17 THU

日本銀行の経常利益が、2007年度上半期で前年同期より25%も増えたという。驚くのは、その額。実に6507億円。国内の民間企業でトップクラスともいえる利益額なのだ。そもそも日銀は、公的機関のようだが、実は株式会社。国が55%の株式を持つが、45%は民間が出資している。ジャスダックに上場している上場企業でもあるのだ。

では、日銀は何で儲けているのかというと、日銀のホームページの「教えて!にちぎん」に「日本銀行の利益はどのように発生するのですか?」という、まさにズバリのQ&Aがあった。答えは「銀行券を発行する対価として保有している資産(国債、手形、貸出金、外貨資産等)から生じる利息収入が中心となります」とある。

日銀の財務諸表を見ると、06年度末の資産残高は112兆7409億円。この巨額の資産が生み出す利息収入が、日銀の利益。ところが円高にともない、外貨建て資産で評価損が出るなど状況は芳しくなかった。今回、大きな利益を生んだのは、実は意外なものだった。銀行株の売却益、である。

日銀は株式会社でありながら、一方で物価と金融システムを安定させるという公共性の高い使命を持つ。その機能として、例えば通貨を発行、供給する。唯一の政府の銀行であり、“銀行の銀行”として活動する。そして金融機関が危機に瀕したとき、日銀特融などで混乱を防ぐ。

実はほんの6年ほど前だが、不良債権問題などで日本の金融システムが揺らいだ時期があった。銀行株は売られ、株式相場そのものが低迷。このとき、危機回避のためにとられた政策が、日銀による銀行株の買い取りだったのだ。2002年から04年に買い取った銀行保有株は、07年度上半期に元の金融機関に売却された。その利益が実に2303億円も出たのである。だが、本格的な売却は07年度下半期から始まるとされている。となると下半期は、さらなる巨額の経常利益を生むかもしれない。日銀の“儲け”、今期は要注目である。


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト