もうすぐ決算シーズン到来

上方修正さえしていれば、決算見通しって外れてもOK?

2008.01.24 THU



写真提供/時事通信
年が明け、もう2カ月すれば年度末。株をやっている人は、企業の決算発表にヤキモキする時期では? 一般的な企業は「3月決算」を行い、4月から翌3月までの損益を計算して5月末にそれを発表する。通期だけでなく、四半期・半期ごとに決算を発表する企業も多く、最終的な数字を算出するまでに決算の見通しも定期的に公表する。決算見通し額は、売上げ計画の上下10%などの修正があった時点で、実は適時開示しなければならないのだ。でも決算見通しって、ころころ変わっても大丈夫なもの? 

「上場企業は投資家に株を買ってもらって資金を集めるので、彼らと深い信頼関係を築く必要があります。なので、上方修正を繰り返すのは基本的に問題ありませんが、下方修正は良くないですね。決算見通しは、政治家のマニフェストのようなものですから、公表した数字がマイナスにぶれてはいけません」(経済アナリストの平野和之氏)

下方修正ばかりしていると「この企業は当てにならない」と、信用が薄れてしまう。だが株価を決める重要な点は「過去の利益でなく、将来どれだけの利益をもたらす企業かどうか」なので、黒字が見込めると投資家が判断すれば、下方修正していても株価に影響がない場合もある。良い印象を投資家に与えるため、なるべく上方修正していた方が好ましいが、最近は上方修正さえしていればいいわけでもないようだ。

「経営者が自社株を保有する場合が多いので、株価が上がれば自分たちの資産も増えます。そうなると、株価を操って無理やり上方修正するケースがあるんです。最近は証券取引法違反や利益追求主義に走るなど、コンプライアンス(法令遵守)に欠ける企業の報道が多いです。これからは企業の内部統制を整備し、かつ業績計画・決算見通しを確実に達成していくことが求められると思いますよ」(同)

企業と投資家も、人の仲と同じ。厚い信頼関係を結ぶため、約束はしっかり守らなければダメなのだ。


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