『YouTube』なんかを見ていて疑問に思うのですが…

動画共有サイトの違法動画って誰がどうチェックしているの?

2008.02.08 FRI


テレビ局、新聞社のサイトでも動画投稿サービスの導入が進んでいるが、本家動画共有サイトもますます活況にあるという(写真は『PeeVee.TV』)
ゲラゲラ笑って楽しめ、誰かに思わず教えたくなるネタ系はもちろん、職人技が冴え渡る作品系動画もズラリとそろう。僕らのネットコミュニケーションにとって、もはや欠かせない動画共有サイト。だけど、「この前オモロかったアレ、もう一回見てみよ♪」なんてアクセスしたら、バッサリ削除されていて視聴不可…なんてこと、よくありません?

アニメの新作をそのまんまアップしたり(著作権の侵害)、エロ系(卑猥・公序良俗に反する動画)がNGってのはわかるけど、毎日モリモリ投稿される動画の山を各サイトはどうやってチェックしてるんだろ? 日本で初めて動画共有サービスを開始した『PeeVee.TV』を直撃。盧 誠錫(ろう まこと)さんに教えてもらった。

「投稿された動画はすべて目視で確認し、承認プロセスを経たうえで公開されます。1日に投稿される動画数は平均300~600本、1カ月で約1万本ですが、日本4名、ワシントン2名、ロサンゼルス2名というチームを組み、それぞれ3~5時間ほどの稼働で監視しています」

NG動画のアップロード→削除→アップロードという無限ループを回避するには、マンパワーによるチェックが欠かせない、と。世界3カ所で監視というのも、ワールドワイドで何だかスゴいなぁ。

ちなみに、『PeeVee.TV』の場合、アップロードから公開までは原則10分以内というから、その判断は結構早い。しかし、なかには友人同士が居酒屋でまったりトーク――そんなユニークな動画を長尺でアップされる方もいらっしゃるとか…。

「当社のサービスの場合、一度にアップできる容量は最大200MBですから、画質によっては1時間以上の動画も投稿できます。著作権侵害映像が流されていないか、ダーティーワードが入っていないか…1分程度ならすぐチェックできますが、1時間のファイルを隅々までチェックするのは結構大変なんですよ。ですから、時差を利用して必ずデイタイムに作業する体制にしていまして、スタッフのメンタルに配慮しています」(同)

目視チェック、お疲れ様です! それじゃあウィンドウをいくつも開いて同時進行でチェックするわけにはいかなそうですね。なお、非承認になる動画は投稿全体の1~2割程度。お蔵入り動画には、TV番組、プロモーションビデオをそのままアップする、といったケースが多いそうだ。もちろん、投稿の承認では悩むことも多いらしく…。その代表例を聞いてみよう。

●結婚パーティーを撮影したビデオにBGMを乗せている (著作権〔作詞者、作曲者などが持つ権利〕および著作隣接権〔歌い手、レコードレーベルなどが持つ権利〕フリーの楽曲の場合はOK)

●部屋ではしゃぐ子供を映した後ろにテレビ番組が映っている(子供がメインで後ろに画面がチラリぐらいならOK)

●キャラクター系のアミューズメントパークで撮影したホームビデオ(ショーやパレード、キャラクターに特化して撮影していたらNG)

●格闘ゲームなどのプレイ動画(投稿者がゲームメーカーに問い合わせて確認する。メーカーによってはコピーライト入りで認めてくれる場合も)

上記、『PeeVee.TV』が承認・非承認を判断してきたケースだけでも、当然マニュアルづくりやその改訂は必要だろうし、その場での迅速な判断が求められそう。ということは、世界中から投稿が殺到する『YouTube』なんか、もっと煩雑なのかもしれません。

気軽さやネタ度ばかりが注目されがちな動画共有サイトだけど、投稿動画をマメにチェックし続ける縁の下の努力は知られていない。著作権を侵害したり不快だったりする投稿動画は未然にカットし、ネット発の表現として可能性は模索していく…ネットライフをワクワクさせてくれる動画共有サイトの展開に期待しよう。

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