株式から投資資金が大移動

株式市場はイマイチなのに、「世界的カネ余り現象」のナゾ

2008.03.06 THU



写真提供/AFLO
サブプライム問題で日米の株価は暴落しているのに、実は「カネ余り」現象が起こっているそうです。「余ってるなら、ちょっとはこっちに回してくれよ」なんて、我々庶民はついつい思いがちなのですが、それにしても余ったお金はどこへ?

「現在その余ったお金は実物商品の先物取引に向かっています。たとえば、原油は1バレルの値段が100ドルを超えましたが、実需によるものは40ドル程度で、60ドルは投機による値上がりといわれています」(流通・経営コンサルタントの吉田繁治氏)

世界の経済活動の根幹である原油価格の6割が投機によるもの(!)って、けっこう怖い気も。でも、いったい「カネ余り」って、どういうことなのでしょうか?

「『カネ余り』というと世の中に出回っているお金の量が増えていることと思うかもしれませんが、必ずしもそうではありません。そもそも世の中に出回っているお金の総量は、世界的な市場拡大とともに少しずつ増えているのです。ところが、実際の市場拡大のペースを超える勢いで、世の中に流通しているお金の総量が増えることがある。これが『カネ余り』なんです。専門的にはこれを『実体経済とマネーサプライに乖離』が起こり、『過剰流動性が発生している』と言います」(みずほ総合研究所チーフエコノミスト 岩本洋氏)

では、何が原因でその「過剰ナントカ」が起こっちゃうんでしょうか?

「主な原因として、日欧米の金融当局による金融緩和、産油国の余剰マネーの増加、基軸通貨国であるアメリカの貿易赤字などが挙げられます。アメリカの貿易赤字の膨張は、反対に中国など貿易相手国の外貨準備の急増につながり、世界的な『カネ余り』を引き起こしているのです」(岩本氏)

ほかにも細かい条件があるようですが、どうやら、モノに比べてお金の価値が低くなっている現象が「カネ余り」なのだといえそうです。


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