はてな本社が京都にUターン

中央離れは加速するのか!?地方のITベンチャー最前線

2008.03.21 FRI


「はてなアンテナ」や「はてなブックマーク」など、多彩な便利ツールで2001年の創業以降、急成長したはてな。京都への再移転でいっそうの躍進なるか?
京都で創業し、2004年から東京に本社機能を置いていた株式会社はてなが、今春より再び拠点を京都に戻す。「今後のはてなの長期的な成長を考えたうえで、ものづくりに集中するためには創業の地である京都が最適であると考えました」とは、同社・近藤淳也社長が発表したコメントだ。

近藤社長はR25.jpの取材に対し、「近視眼的な流行に流されず、時間や国境を超えて広くたくさんの方に受け入れていただけるインターネットサービスを開発できれば」と、地方に拠点を戻す狙いを語る。

ITが急発達した90年代、ITベンチャーが集中する渋谷をシリコンバレーにあやかって「ビットバレー」と称する動きもあった。しかし、インターネットをはじめ各種インフラが発達した現在、必ずしも東京に拠点がある必要はない気もする。

実際、地方都市にも有名IT企業は少なくない。具体例を『インターネット白書』編集部(インプレスRD)に聞いてみた。

「ビー・ユー・ジー(北海道札幌市)は、有名な北海道大学系ITベンチャーですね。『セカンドライフ』のクリエイティブで有名なエイブルシード(石川県金沢市)は、Virtual World of the Yearでデザイン部門大賞を受賞しています。また、ITといえるかどうかわかりませんが、PC周辺機器メーカーとして有名なサンワサプライも本社は岡山県岡山市です」(同編集部)

このほか、総務省主宰の九州ウェブサイト大賞・優秀賞を受賞したインターネット放送局・天草テレビ(熊本県天草市)、『ドラゴンクエスト』や『レイトン教授と不思議な町』などの開発で名高い、ゲーム開発の株式会社レベルファイブ(福岡県福岡市)など、実力派企業は多い。

「たとえばモバイル系事業者などは現在も首都圏に多く、情報感度や人的ネットワークの点で地方企業は不利もあります。地域によってITに理解の薄い自治体も多く、行政の協力を得づらいこともあるようです。しかしそうした点を除けば、コスト面で地価も物価も安い地方に拠点を置く優位性は高いでしょう」

そう語るのは、福岡在住のフリーSE・野口俊也さん。地方ならではの気苦労はあれど、立地そのものにデメリットは薄いようだ。

野口さんによれば、IT企業の成長が停滞する地方経済の活性化させる期待も大きいという。昨今とかく問題視される地域間の経済格差だが、「中央離れ」したITベンチャーの活躍が解決の糸口となるか!?

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