誕生40周年目前!

日本独自の広告ビジネス?ポケットティッシュ初めて物語

2008.03.19 WED



撮影/ふせまりか
ちょっと街を歩けば1、2個は必ずもらってしまう「ポケットティッシュ」。花粉症真っ盛りのこの季節には特に助かる。先日、新宿駅南口でティッシュ配りに遭遇した外国人旅行者が面白がって写真を撮っている場面を見た。何を隠そう、ポケットティッシュの無料街頭配布を始めたのは日本なのだ。

初めてポケットティッシュが登場したのは1969年(昭和44年)。高知の製紙加工業、明星産商の創業者、森 宏さんが考案した。実は当初から広告宣伝用を目的として作ったものだという。その誕生のいきさつを同社常務・森村氏に聞いてみた。

「当時は販促用グッズといえばマッチで、『マッチは買うものでなくもらうもの』という時代でした。しかし百円ライターの出現で需要が急減、それに代わるものを考えていた矢先、箱型ティッシュが日本に登場しました。森社長は、『小さくしたらマッチに代わる販促グッズになるんじゃないか』『ポケットティッシュはいずれ、タダでもらうものになる』とひらめいたのです」

ドイツ製のナプキン製造機を参考に、針金でティッシュを折りたたむ技術を開発。どのサイズがポケットに入りやすいかなど様々な試行錯誤を繰り返し、箱型ティッシュの登場から3年を経て製造機を完成、1969年に現在の形となるポケットティッシュの原型を作り上げたのだった。

ちなみに初めて大々的に販促グッズとして採用したのは富士銀行(現・みずほ銀行)。口座開設の贈呈品として、珍しさと便利さで大好評だったという。以来、森さんの考えた通りポケットティッシュはタダでもらうものとなった。

現在日本で生産されているポケットティッシュの数は、年間でおよそ30億個。そのほとんどが広告販促用だ。

受け取ってもらいやすい日本名物のPR手法。消費者と企業の両者が幸せになれるうまいシステムだが、考えてみれば結構贅沢な話だと思いませんか?


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