06年度末で2717兆円!

「国富」9年ぶり増。大きく影響したのは…

2008.03.27 THU



写真提供/時事通信
最新の「国富」が発表された。内閣府の「国民経済計算」から、である。国富とは辞書で、国家の財産、とある。要するに、国がどれだけの経済力を持っているかを示す数字。これが2006年末で2716兆円になった。そう、すごいのだ。日本の個人金融資産は1500兆円などといわれるが、それよりも1000兆円以上も多いのである。

国富の計算は、資産から負債を差し引いて計算される。これを正味資産という。ということは、もともとの国の資産はもっと大きいということ。実は資産はなんと8561兆円もある! これもすごいのだが、負債がまたすごくて5845兆円! この差し引きが国富=正味資産なのである。

国民資産は、預貯金や株式資産などのほか、外国に持つ資産や土地や設備なども含まれる。最新の国富は9年ぶりに2.9%増加となったが、それを支えたのが土地価格の上昇と株式資産の増加。土地資産は0.5%増えて1228兆円。株式資産は4年連続の増加で724兆円。とりわけ家計が保有する株式は1.2%も増えた。

そして正味資産は、「家計(個人企業を含む)」「非金融法人企業」「金融機関」「一般政府」「対家計民間非営利団体」各部門の合計だが、この部門別のデータを見ると、日本の何が問題かが見えてくる。前年比で、非金融法人企業が12.7%増、金融機関が46.7%増、家計が1.6%増、非家計民間非営利団体が6.3%増なのに対して、一般政府部門は「マイナス41.5%」なのだ。実はこの10年で10分の1近くまで減らしているのは、一般政府なのである。

1990年末、国全体で土地資産だけで2452兆円もあった。国富は3600兆円に迫った。ところがバブル崩壊で、大幅に減った。今回久々に上向いたものの、10年前に割り込んだ3000兆円にすらまだ及ばない。景気は良くなったと言われたが、それほど豊かさを感じられない裏付けは、こんなところにも出ていたのかも。国富は国の経済力、なのだから。


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