日本の輸出産業は大打撃

ドル安の影響で大変動する世界経済の先行きは?

2008.04.03 THU

先月1ドル=100円を突破し、年内に80円まで円高ドル安が進むという予測もある為替相場。同じ1億ドルでも1ドル=100円なら100億円、80円なら80億円、その差は大きい。ドルはどの通貨に対しても安い、いわゆる「独歩安」の状態にある。

主因は当然、サブプライム問題だ。この危機を乗り切るために、アメリカは金利を下げてお金を借りやすくしているが、これがドル離れ=ドル安を生む構造を生んでいる。この状況下で、世界の経済はどうなっているのか。

まず、ヨーロッパ。資源高によるインフレ懸念がある一方、アメリカ経済の余波で景気減速も囁かれている。利上げか利下げの判断に揺れ、身動きができない状態だ。空前の原油高で潤っているアラブ産油国のほとんどは通貨がドルに連動するドルペック制を敷いている。ドル安はすなわち自国通貨の下落につながり、ドル建てで得る石油収入もドル安のため減ってしまうというジレンマに陥っている。中国も五輪景気で沸いているだけではない。そもそもアメリカへの輸出依存度が高い国。アメリカ経済の減速の影響がないとはいえない。さらに中国は貿易収入により巨額の外貨準備高を保有するが、ドル安は資産の目減りを意味する。

では、日本はどうか? 日本の経済は今、自動車をはじめとした輸出産業が牽引する「外需頼み」の構図。円高が進むと輸入品が安くなるなどプラスの面もあるが、逆に輸出産業にとっては深刻な事態だ。実際、輸出企業は円ドルレートを平均106円台に想定している。当然、アメリカ向けの販売量も減る。そして企業収益の悪化が不況を生み、給料などの所得を直撃することになる。

サブプライム問題による金融機関の損失拡大は年内までに終息するというのが大方の見方。が、金融政策などを誤れば世界同時不況に突入する恐れもある。


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