オイルショックの時にもやっていたらしい…

温暖化防止策で飛び出した“深夜TV自粛”案の現実性は?

2008.04.10 THU

京都議定書の目標達成のため、国会で温暖化対策法の改正案が審議されている。3月4日、改正案を検討した自民党総務会の中で、森山真弓元法相は「オイルショック時のように、テレビを自粛するぐらいのことをやっては」という提案をした。

それでは、オイルショック時のテレビ放送時間の短縮とはどのようなものだったのだろうか。第一次オイルショック時、NHKでは日中(総合テレビは15~16時台、教育は14~17時台)と深夜(23時以降)の放送が国会中継等を除いて中止された。民放も24時以降の放送が休止となった。第二次オイルショック時のNHK総合では日曜~木曜は原則23時15分まで、金曜~土曜は24時で放送が打ち切られた。民放の多くでも24時台後半から1時台に放送が終了された。

さて、放送時間短縮の効果だが、財団法人省エネルギーセンターによると、28インチのテレビを1日1時間消したとして、削減できるCO2は14.7kgなのだとか。これは冷暖房の温度を夏冬ともに全日1度控えめにした場合の半分に当たる。しかし、生活が多様化している現在、テレビを消してもパソコンやDVDを利用すれば、結局CO2は排出されてしまう。また、CO2の主要な排出源は家庭以外。実に家庭の6.7倍に相当する。つまり、家庭の影響はさほど大きくない。

環境問題に詳しい中部大学の武田邦彦教授は「テレビを見ているのが余暇の過ごし方としては最も省エネですよ。これはオイルショック当時から言われていたことです。このような効果が疑わしい施策のために個人の多様な生活様式に口出しするのはいかがなものでしょうか」と語る。

確かに、本当に効果があるかというと疑問符がつく。また、深夜電力は余っており、むしろ日中の省エネの方が効果的、という意見もある。実現性にも、効果にも、どうも疑問符がついてしまうというのが結論なのである。


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