即日オペレーションで3兆円

日銀の公開市場操作って、どういうこと?

2008.05.15 THU



写真提供/時事通信
3月31日、日本銀行は計3兆円の資金を即時供給する「公開市場操作」を実施した。そういえば、サブプライム問題でも、欧米の中央銀行が数十兆円規模でいち早く「資金供給」を行い、評価を得ていた。これって何?

景気が悪くなったり、経済で何か問題を抱えているとき、起こるのがお金の動きが鈍ること。わかりやすい言葉でいえば、貸し渋りだ。銀行も何が起こるかわからないから、できるだけ手元に資金を置いておきたい、となる。しかし、貸し渋りでは経済は活性化しない。そこで中央銀行が考えるのが、お金が動き出すようにすることだ。

銀行の銀行と呼ばれる中央銀行には、各銀行の預金口座がある。その預金の残高が少なければ貸し渋るが、では預金の額が大きく増えればどうか。例えば低利で貸し出されたり、あるいは保有する国債や社債などを現金化してもらったり。そうやって預金残高が潤沢になったら、銀行も預金を使ってみよう、貸し出してみよう、ということになるのだ。こうやってお金が動き出す。

銀行から資金が貸し出しなどで企業に回れば、企業は設備投資などを行うことができる。設備を買われた企業も潤うし、買った企業は生産力を高められる。利益が上がり、賞与に跳ね返り、と経済に対するプラス効果が生まれていくわけだ。

一方で個々の預金者も、金融に心配事があれば、「自分の預金は大丈夫か」と心配するが、中央銀行が資金を潤沢にしておいてくれれば、信用につながる。こうして取り付け騒ぎが起こるようなこともなくなる。

今回の公開市場操作は、年度末に資金の需要が高まることに加え、国際金融市場の混乱で外資系金融機関が多くの資金を必要としたため、予想以上に資金が不足したことが原因だったらしい。需要と供給の法則で、資金を求める需要側が多いと金利が上昇してしまう。そこで、資金を供給することで、金利を下げたということ。今や公開市場操作こそ金融政策の主役になっている。覚えておきたい言葉だ。


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