現状、法律違反ではないけれど…

どうしてRMTを禁止するゲーム会社が多いの?

2008.05.22 THU



イラスト:藤田俊男
ネット上で複数のプレイヤーが、ひとつの仮想世界に参加してプレイするオンラインゲームでは、しばしばリアル・マネー・トレード(以下、RMT)という行為が行われている。RMTとは、ゲーム内で獲得した仮想通貨やアイテムを現実世界のお金で取り引きすることだ。現状、RMTは法律違反ではないが、ゲーム内規約で禁止されているケースが多い。換金目的のプレイヤーは、仮想通貨やレアアイテムの獲得に手段を選ばない傾向があり、ゲームバランスの崩壊につながりかねないからだ。当然、日本では否定的な意見が多い。ところが、どうも韓国や中国、欧米のプレイヤーのあいだでは、比較的RMTは容認されているようなのだ。なぜなのだろう?

「まず、ゲームに対する姿勢の違いがあると思います。日本人は、ゲームを文化として楽しみたいわけですよ。だけど、韓国、とくに中国は、とにかくRMTなどの手段を使ってでもゲーム内で強者になりたいという傾向がある。それと、もうひとつ。現実世界での各国の為替レートって違いますよね。為替レートが低い国の人が、為替レートの高い国のゲームで稼いだ仮想通貨をRMTで売ると、大儲けできるという事態が発生するんです」とゲーム誌などでRMT問題を追ってきた大西祥平氏は言う。これは、もはやゲームではなく労働だ。では、欧米はどうなのだろうか。

「欧米は、多人数参加型のオンラインゲームの歴史が長いし、市場も確立しているのでRMTに関しても大人なんです。まあ、個人主義の国ですから、誰がどんなプレイをしようが自由という風潮がある」(同) 

そうはいってもRMTは、様々な問題をはらんでいる。脱税などの犯罪目的に使用される可能性もあるからだ。ならば、いっそのことゲーム運営会社自身が仮想通貨やアイテムを売り、月額のプレイ料金を無料にするという流れもある。これはこれでゲーム性が変わる恐れがあるが、ひとつの方向性ではあるだろう。


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