企業の決算発表で目にするけど

「連結決算」って何をどう連結しているの?

2008.07.10 THU



図版製作/辻章良
新聞の経済面がスラスラ読めるようになったら、立派なビジネスマンの証。だがビギナーは専門用語のオンパレードに悪戦苦闘するだろう。そんな専門用語の1つ、「連結決算」。ちなみに「連結」といったところで、何をどう繋げるのだろう? というわけで、大手監査法人の1つ、あずさ監査法人の公認会計士・吉野征宏さんに聞いてきました。

「連結決算とは、親会社と、その支配関係にある複数の会社グループを単一の組織と捉えて、一括して業績を把握する決算方法のことです。たとえば、ある家電メーカー・A社が、いくつも子会社を持っているとします。A社の業績がいいか悪いかを判断する場合、A社だけの決算を見るのでは十分ではありません。表面上、A社の決算が良く見えても、実は大量の不良在庫を子会社に売り払って損失を付け替えている可能性があるからです」(吉野さん)

優良企業だと思って投資したのに、いきなり倒産なんてことになったら目も当てられない。そのような事態から投資家や株主を守るため、2000年3月期決算から、上場企業などでは連結決算を中心にした情報開示が義務付けられるようになった。高度成長期は、景気が良かったために、大企業が潰れるようなことはめったになかったが、バブル崩壊以降、そうもいかなくなったことも影響しているようだ。

では、どういう会社が連結対象となるのかというと、「基本的には、『親会社』と『子会社』、さらに子会社ほど結びつきはない『関連会社』が連結対象となります」(同前)とのことだが、詳しくは表を見てほしい。

「関連会社等をどこまで連結対象に含めるかで、企業の経営者とわれわれ監査法人がやりあうことも結構ありますが、最終的には監査法人の意見に従ってもらいます」(同)

連結に含める範囲は、親会社の影響力を基準としているため、意外なほど曖昧。正確にここまでが連結という線引きがないだけに、会計のプロが判断するしかないというのが実情のようだ。


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