退職金制度がなくなっちゃうかも!?

知ってるようで知らない退職金の最新事情とは?

2008.07.10 THU



イラスト:パパイヤ檸檬
最近、株主総会で役員退職金が廃止される企業が増えているというニュースをしばしば見かける。もしかして僕らの退職金もそのうちなくなったりしてなんて、ちょっと不安になり、退職金の現状を調べてみた。

「従業員の退職金は、企業が退職金制度を設けていれば、懲戒免職のとき以外、基本的には支払われます。しかし退職金制度の規定は全般的に見直される傾向にあり、従業員の退職金制度も、退職時にまとめて一時退職金として受け取るか、退職後に企業年金として分割で受け取るか、選択できる会社が増えています」(東京大学社会科学研究所・仁田道夫教授)

退職金制度がない欧米では、退職金に当たるお金を運用・積み立てて、企業が従業員の退職後に定期的に給付する企業年金が一般的なのだそう。企業年金にすれば、分割で支払えるので、企業の負担が軽減されるという面もあるとか。でも企業年金で退職金を受け取るメリットは何?

「受け取り期間中も、未支給分の退職金を原資に会社が運用できるので、その分の利益がプラスされることですね。ただし、途中で会社の業績や運用実績が悪化すると、支給額が減額されたり、最悪の場合、支払われなくなることもあります」(同)

また税金面でも一時退職金と企業年金は異なる。一時退職金は税制上の控除が大きいが、企業年金は税金の優遇措置がなく、課税所得が毎年増える。というわけでそれぞれにメリットがあり、企業年金を取り入れている企業でも、一時退職金で受け取る人も多いと、仁田教授は言う。

ちなみに日本の退職金制度の起源は、明治時代。企業が給与から一定額を天引き・貯蓄し、功労金として退職時に返還したのが始まりだとか。功労金賃金の後払いと、時代の流れに合わせてその意味が変わってきた退職金。近年は老後の保障としての意味合いが強い。一度自社の退職金制度を確認し、自分に合った受け取り方を考えてみては。


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