ひと箱1000円説も出てるけど…

日本の税率は安い?世界のたばこ価格事情

2008.07.31 THU



図版製作/辻章良
7月18日、自民党税制調査会がたばこ税を大幅に引き上げる方向で検討に入ったという。1000円説や500円説も出て物議を醸している。これらの大幅増税案、諸外国に比べて日本のたばこは安く、税額も低いことから出てきた話らしい。でも日本のたばこ、本当に安いのだろうか。さっそく財務省主税局による、先進国の主要紙巻たばこの税負担率比較データを見てみた。イギリスのベンソン&ヘッジス、約1200円。フランスのゴロワーズ、約770円。高っ! アメリカは、州税、市税(一部)が異なる(連邦税は一律)ため場所によって値段は異なるが、ニューヨークではマールボロが約800円。同種のたばこではなく物価水準も異なる国の比較なので一概には言えないが、それでも確かに日本のたばこは安いようだ。なぜ!?

「理由はいろいろあると思いますが、たばこ税に対する考え方が国によって違うのも原因のひとつでは?」とは、『オカネとウソの論理学』(ライブリー・パブリッシング刊)の著作もある税理士・柳澤賢仁さん。

「各国の国民性によって違いがあるはずですが、諸外国のたばこ税が日本に比べて高いのは健康への影響など喫煙規制の世論形成が色濃く反映された結果だと思います。それに比べて、これまで日本ではそういった世論が弱かったのかもしれません」(同)

たばこ税も喫煙規制強化のグローバル・スタンダードに乗っかっちゃえってこと?

「でも今回の自民党税調の増税案は消費税値上げの代案のようで、やや乱暴な印象も受けます。日本学術会議によると、医療保険費や火災など喫煙による経済的損失は約7兆3000億円と試算されるようなので、その損失補填に増税が不可欠で、かつ、たばこ税をそのための目的税として使うのなら、個人的には納得できなくもありませんが」

増税によって税収が増えるという試算もある一方で、いやその逆だ、という予測もある。実際、過去にも増税を繰り返してきたけど、税収はほとんど増えていないという。今回はどうなるのか。


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