「株式会社WEB2.0」が解散へ

「Web2.0」ビジネスって結局、ぜんぜん儲からないの?

2008.10.17 FRI


2008年9月17日付で解散、清算すると発表した「株式会社WEB2.0」は、デジタルガレージ、ぴあ、カカクコムの3社の出資によって2005年11月に設立。ソーシャルブックマークサイト「PingKing」を運営していた
次世代ウェブサービスの象徴として「Web2.0」なる言葉が流行し始めたのは、2005年ごろから。集合知やユーザーによる情報発信をキーワードに新サービスが次々誕生し、そのいくつかは僕らのネットライフにすっかり定着した。今や「SNS」で友達と交流し、知らない言葉は「ウィキ」で調べ、テレビのように「動画投稿サイト」を眺めるのは、ネットに慣れたユーザーにとって珍しくもない日常だ。

だが、Web2.0サービスが広まったにもかかわらず、「Web2.0ビジネス」はごく一部を除いて儲かっていないらしい。そのものズバリな社名を冠した「株式会社WEB2.0」がサービスの収益化が困難として解散を発表したのも印象的だが、500万人以上のユーザー数を誇る「ニコニコ動画」ですら、黒字に至っていないというから驚きだ。

多くのユーザーを集めながら収益化できないワケとは? ITジャーナリストの佐々木俊尚氏はこう語る。

「そもそもWeb2.0の本質は人と人とをつなぐことであり、ユーザー自身がコンテンツでもあるために、ユーザーからは料金を集めづらい。そこで多くのWeb2.0ビジネスは広告収入に頼っていますが、ユーザーが生成するコンテンツは品質が一定でなく、著作権などの問題を抱えているケースも多いため、大企業は参入を避けます。結果的に広告単価が安くなり、収益につながらないという構図ができているんです」

一方で、「グーグル・アドワーズ」などの検索連動型広告サービスは莫大な収益を上げているが。

「膨大な量のサイトと膨大な数の広告主を質的・法的に問題ない形で結びつけるビジネスモデルがうまく成立したからです。既存のWeb2.0サービスでも、これらをクリアできる新しい広告モデルが発明されれば、儲かるようになるかもしれませんが」

せっかくの集客力を収益につなげるしくみがないということか。

「ただ、Web2.0の登場によってユーザーとユーザーがつながり、企業はその出会いの基盤を用意することが大切だ、という新しい認識が広まった点は大きいです。今は過渡期にありますが、こうした状況と多くの試行錯誤から、また新しいビジネスモデルが生まれてくるはずです」

ネット界では、ひとつのアイデアや技術が時代を動かすこともある。「Web3.0」なる言葉が流行るころには、誰も想像がつかなかったようなビジネスが誕生しているに違いない。

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