発行枚数がついに1億枚突破!

発行企業も意外とツラい?電子マネーの裏事情

2008.10.16 THU



写真提供/時事通信
あれだけ便利に使えたら、こうなるのも当然か。現金の代わりにカードや携帯電話で決済ができる電子マネーが急拡大、今や主要9種類の発行枚数は1億枚を突破したという。日本で電子マネーが登場したのは2001年。これだけ広がったのは、クレジットカードにもデビットカードにもない利便性だった。しかも、ユーザー、発行企業、店舗のいずれもに利点があったのだ。

サイン不要。暗証番号不要。18歳未満でも作れる。少額決済に使え、支払いは1秒程度。これは特にユーザーにうれしい話。

発行企業としては、07年にはイオン、セブン&アイと大手スーパーも参入、その狙いは買い物時の利便性向上に加えて顧客囲い込みにもあった。自社でのみ使える電子マネーはリピーター獲得につながる。しかもカードに埋め込まれたICチップは大量のデータを記録、保存できるから、決済と合わせてポイントを蓄積するなどのサービスも展開できる。

店舗のメリットとして大きいのは、店内の現金を減らすことで防犯対策になること。釣り銭の用意が少なくて済むし、こまめに銀行に入金しなくてもいい。しかも、混雑時の決済時間も短縮。つまりはみんながハッピーでシャンシャン、と言いたいところなのだが、そう話は単純ではない。では、そんな便利な電子マネーを発行している会社は儲かっているか、という点だ。

自社店舗での利用を除けば、発行会社の収益源の中心は、利用時の手数料。クレジットカードに比べて低めに設定してあるとされる手数料は2~3%といわれる。日本銀行の調査によれば、1件当たり平均決済額は696円。1億枚を超えても全体の決済規模はクレジットカードの2%程度だ。ビジネスとしてはまだまだ、なのである。

考えてみれば、実はまだ電子マネーが使えない場所のほうが多い。異なる種類の電子マネーの互換の問題もある。もしかすると、1億枚を突破したくらいで驚いている場合ではない、のかも。


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