これぞまさしく文化の違い

中東向け食品ビジネスで必須「ハラール証明書」ってなんだ?

2008.11.06 THU


先日、新聞を見ていたら、ひとつの記事が目にとまった。そこにはアルトンという大阪の食品商社が、日本で初めてドバイに和牛を輸出することになったと書いてあった。なんでも「ハラール」と呼ばれる方法で牛肉を処理する許可が下りたのだという。普段なら読み飛ばしてしまいそうなくらい小さな記事だったが、気になった。はて? ハラールって何?早速、アルトンに話を聞いた。

「ハラールとは許されたという意味で、ドバイをはじめ、イスラム教圏に食料品などを輸出する際には、それがイスラム法にのっとって正しく処理されたものであるか、証明しなければならないんです。今回、私どもが提携している処理工場が過去に豚肉を扱ったことがないなどの理由から、ハラール証明書を発行してもらうことができました」(アルトン役員・田阪さん)

世界中で日本食がブームになっていると言われているが、ドバイでも和牛への関心が高まっているそうだ。ただ、ハラール証明書を獲得するまでの道のりは、簡単ではなく、処理方法に関する厳格な調査をクリアしなければならない。そのためこれまで輸出されていなかったという。厳格な理由はイスラム教の戒律にある。豚は不浄な動物だと考えられていてけっして口にしない。従って同じ工場で牛と豚を処理してはいけないのはもちろんのこと、移動のトラックや保管する倉庫も同じものを使ってはならないのだとか。

さらに牛を処理する方法もハラールとその他ではまったく異なると、証明書の発行を仲介しているイスラミックセンター・ジャパン宣教理事のサリームさんは言う。

「一部を紹介すると、牛を処理する際には、イスラム教徒が鋭利なナイフで、『アッラーの御名によって。アッラーは最も偉大なり』と唱えながら、喉のあたりを横方向にカットします。そして、全身の血液を放出させ、牛が完全に死に至るまで待ちます」(同)

この文化の違い。知っておいて損はないかも。


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