日銀が毎日1兆円供給していた?

「短期金融市場」とはいったいどんな市場なの?

2008.11.13 THU



写真提供/時事通信
リーマン・ブラザーズ破たん後、連日「日銀が短期金融市場で資金を供給」していたと報道されていた。実は世界中で中央銀行が資金を供給していたのだが、これはどういうことだったのか。経済評論家の山崎 元さんは言う。

「短期金融市場は、金融機関が短期資金を貸し借りする場です。銀行は通常、普通預金などの短期の預金を受け入れて、企業の設備投資や住宅ローンなどに長期で貸していますが、長期の貸し出しが多くなると、預金の払い戻しや企業の短期の借り入れへの対応など、短期のお金が足りなくなる場合があるんです。こうしたときには、他の金融機関から短期資金を借りるんですね」

あくまで傾向として、だが、大手銀行や外資系銀行などは短期資金の借り手で、融資の少ない地方銀行や農林系金融機関、投資信託などが資金の貸し手になるという。

「金融機関はお金を手元に置いておいても金利がつかないので、少しでも利回りの高いところに預けておきたい。そこで互いに信用できる金融機関同士であれば、利息を払うので一時的に資金を貸してほしいと言われれば、お金を貸すんです」

もし不安なら、金利をちょっと高くすればいい。ところが、リーマンショックで誰がどれくらい損をしているか分からない状態になり、金融機関相互の資金の貸し借りが滞ってしまった。これを放っておくと、短期資金が足りず破たんする金融機関が出るか、不安だからと貸出金利が猛烈に上がって混乱が起こるかもしれなかった。

「そこで中央銀行がお金の供給元になることで、なんとか無事に収めたんです。これがなければ、資金の手当てができず、銀行がいくつもつぶれていたでしょう」

通常は資金を少しずつ出したり引っ込めたりして、金利を調節しているのが中央銀行。それが、いきなり大量に資金供給したわけだから、間違いなく異常事態だった、と山崎さん。ボクたちの知らないところで行われていた連日供給。実は、ものすごく重要なことだったのである。


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