日本橋界隈に70行以上が集中!

“地方銀行”はなぜ東京に支店を置いているのか

2008.11.20 THU



撮影/島村 緑
神田・日本橋界隈を歩いていると、地方銀行の支店が異常に多いことに気づく。なんせ北海道から沖縄まで70行以上の地方銀行がズラリと集結しているのだ。でも「地方銀行」なのに、なぜ東京に支店を置いているのだろう? そこで日本橋に支店を置いている地銀の関係者に話を聞いてみると、「地方銀行は、地域経済の活性化のために、金融サービスを行うのが本来の役割ですが、銀行は預金者から預かったお金をできるだけ融資に回し、利益を得ようとします。しかし、地銀の場合、特定の地域だけで営業していると融資先が限られてしまい、集まったお金の7~8割しか運用できない。だから事業社数の多い東京に支店を置くことで、各地銀は融資先を確保しているのです」とのこと。でも、なにも家賃が高い日本橋界隈に支店を置かなくてもいいのに。こぞって日本橋に置く理由はほかにもあるの?

「そもそも日本橋界隈は、日本銀行や大企業の本社が置かれている産業・金融の中心地。地銀は地域経済だけではなく、地元に工場を置く大企業とも取引しているので、ここに支店を置くことは、日常業務をスムーズに進めることにもなるのです。また、かつては地方交付金などの『公金』を取り扱う指定金融機関になるという目的もありました。各都道府県から任される指定金融機関は、地域のトップ金融機関として信頼を獲得できるなど、当時はそのメリットが大きかったため、各地銀は日銀の近くに支店をおき、存在感と信頼感をアピールしていたのです。しかし現在は、情報収集が大きな目的と考えられます。金融のグローバル化が進み、地銀の金融取引も国内だけでなく、世界の金融市場を視野におかなくてはいけない。そのため、正確な情報をいち早くつかむことができる金融の中心地に支店を置いているのです」(日本大学経済学部教授・岡田和喜さん)

日銀を囲むようにして、各地銀が軒を連ねているのにはこんな理由があったのだ。


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