金融サミットで見直しが議論された!?

IMF&世界銀行を生んだ“ブレトンウッズ体制”とは?

2008.12.18 THU



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金融危機で世界中の経済が大揺れの中、11月に開催されたのが、20カ国・地域の財務相・中央銀行総裁会議(G20)。共同声明ではIMF(国際通貨基金)や世界銀行の改革・機能強化などが打ち出された。両機関は1944年に米国ニューハンプシャー州ブレトンウッズで結ばれた協定によって生まれたもので別名「ブレトンウッズ機関」。G20ではブラウン英首相が「新ブレトンウッズ体制の構築」を提唱していたが、今、国際経済のキーワードとなっている、そもそもの「ブレトンウッズ体制」とはどんなものなのか。第一生命経済研究所主席エコノミスト・熊野英生氏は、こう言う。

「第2次大戦までは英国のポンドが基軸通貨の座にありましたが、2度の大戦を経て英国の地位が低下し、ポンド安となりました。世界中で保有されていた基軸通貨が下落したことで物価高騰が問題化したので、台頭してきたドルを基軸通貨に据えようとブレトンウッズ協定が結ばれました」

ブレトンウッズ協定では、同時にIMFや世界銀行などの機関も設置された。

「IMFは各国中央銀行の取りまとめ役にあたり、世界銀行は援助を目的とした融資をする役目があります。ブレトンウッズ協定が結ばれた当時、米国は貿易黒字国でした。そのため貿易で稼いだドルをIMFなどを通じて経済破たんした国や発展途上国に供給できたのです。ところが、70年代以降、米国は貿易赤字国に転落し、さらにサブプライム問題によって経済システムが行き詰まってしまいました。そこで、ブレトンウッズ体制の刷新が叫ばれるようになったのですが、今のところドルに対抗できる通貨は見当たらず、掛け声だけに終わった感があります。ただし、ドル一極集中のブレトンウッズ体制は不安定になっているのも事実で、将来、本格的な見直しを迫られるかもしれません」

サブプライム問題は、金融危機を引き起こしたのみならず、世界経済の枠組みの地殻変動をも起こしたのだ。


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