談合やトラストとはどう違う?

巨額制裁金を科せられる「カルテル」って何だっけ?

2009.01.15 THU



写真提供/時事通信
昨年は、カルテル摘発による巨額な賠償金のニュースが目立った。日本航空は貨物カルテルで罰金約110億円。シャープは液晶カルテルで罰金約115億円。旭硝子は新車用ガラス製品で制裁金約147億円。ところでこのカルテルとは何か。なぜ、これほど巨額の罰金が科せられてしまうのだろうか。

カルテルは、企業間の協定で価格、生産数量、販売地域などを決めてしまうこと。本来、企業は市場や競合の動向を眺めながら、それらを決断している。だが、もし市場に大きな影響力を持つ大企業が集まり、協議によって価格、生産数量、販売地域などを決めてしまったとすればどうなるか。

価格も、数量も、販売地域も、企業にとってのみ好都合で、大きな利益を上げられるシステムができてしまいかねない。企業には、もちろんそれはおいしい。だが、誰がそれによって最終的に不利益を被るのかといえば、消費者、なのである。だからこそ、カルテルは厳しく監視されるのだ。

日本ではよく談合の摘発が行われる。これは公共事業などの競争入札の際、複数の入札参加者が事前に相談して入札価格や落札者などを協定しておくこと(落札者は落札後に協定してくれた企業に便宜を図ることが多い)。談合はカルテルの一種である。

では、どうしてカルテルには巨額の賠償金が科せられているのか。これは意外にシンプルな話で、もし安価な賠償金が設定されていたら、賠償金を払ってでもカルテルを行う企業が出てしまいかねないからだ。なんたってカルテルは儲かるのである。だから、厳罰になる。担当者が逮捕されてしまうこともあるし、EUでは対象企業の世界全体の売上高の10%を上限に制裁金を科すという。1社数百億円を超える例もある。

似た言葉に「トラスト」がある。市場に複数ある同業会社を合併・買収することで市場を一社支配することだ。もちろん、トラストも法律で禁じられている。消費者のための公正な競争環境。ビジネスの世界では、まずこれが求められるのだ。


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