業界別ビジネスモデルの謎

第5回 コインパーキングは無人の“集金装置”か?

2009.01.23 FRI

業界別ビジネスモデルの謎


土地を持っているだけでも固定資産税や都市計画税を取られてしまいます。すぐに使う予定のない土地を寝かせておくくらいなら、駐車場経営は賢い活用法のようです

有料駐車場ビジネスの仕組みを解明する



2006年6月1日に道路交通法が改正され、民間委託の駐車監視員による駐車違反の取り締りが開始。
結果としてドライバーは短時間でも、ちゃんと駐車場に車をとめることが増えたわけです。なかでも無人で気軽に利用できるコインパーキングは24時間、営業していることもあり繁盛している様子。

ならばコインパーキングを始めれば、けっこう儲かるのでは?
でもコインパーキングってどういうシステムでお金が入ってくるんでしょう? 自分で機械を設置して始めるのは、現実的じゃなさそうだし、やっぱりどこか専門の会社に頼むんですよね? なんて思いながらコインパーキングを見ると黄色の看板に「タイムズ」と書いてあります。ここに聞くのが手っ取り早そうなので、さっそく電話してみました。

というわけで「タイムズ」の駐車場管理会社「パーク24」経営企画部・野澤夢美さん! いろいろと教えてください!!

「駐車場管理会社と契約している場合は、歩合制や収益分配制などの形式を採らず、賃貸借契約となるのが一般的です。弊社の場合の流れを簡単に説明しますと、まず地主さん(オーナー)から管理会社が土地をお借りする。そこに駐車設備や看板などを設置して時間貸駐車場『タイムズ』としてオープンさせる。あとは会社側が毎月定額の賃貸料を地主さんにお支払いするという仕組みになっています。賃貸料は立地条件にもよりますが、基本的にはそのエリアにおける月極駐車場の相場より高いと考えてください。月極で1台あたり5万円が相場だとすれば、6~10万円くらいになります」

なるほど。売上に関係なく、オーナーとしては利用者ではなく管理会社に貸す形なので定額収入が得られるビジネスであると。

「基本的には土地を貸すというだけで、あとは何もしなくていい。管理もしなくていいし、清掃もしなくていい。集金もしないという形になりますので、手間は一切かかりません。ただし、契約期間がありまして、我が社の場合は2年間なのですが、その間に解約されると違約金が発生します。それさえ守っていれば、あとは駐車場内での事故やトラブル対応、防犯などを含め、会社がすべて管理しますので、地主さんはただ眺めていてくださいという感じです」

まさに、寝てても儲かるビジネスじゃないですか!

「もちろん、その土地にアパートやマンションを建てて経営するよりもリターンは少なくなります。しかしそれらの経営は設備投資も莫大ですし、満足な利益が出るまで比較的長い期間がかかってしまう。ハイリスクハイリターンです。対して時間貸駐車場は儲けが少なくなりますけど、ほとんどのリスクを管理会社が取りますので、ローリスクローリターンとなるわけです」

ローリターンだとしても、リスクが少なく手間もかからないからたとえ寝ていたってお金が入ってくる仕組み。
コインパーキングのオーナーさんがうらやましくなってきました
イラスト/村田らむ 周りの土地と一緒に地上げにでも遭わないことには、持っていても意味のない偏狭地も時間貸しの駐車場にすることで利益を生み出す可能性があるみたいです!

夢のコインパーキングオーナーその儲けの仕組みとは?



オーナーは土地を貸すだけ。あとは駐車機器の設置から清掃、防犯、集金すべての管理業務を駐車場管理会社が行ってくれるコインパーキングというビジネスモデル。管理会社に頼むことで、手間ひま一切かからず。

まさに寝てても儲かるビジネスとあっては、是が非でもやりたい! しかし、持ってる土地はなし! そこで借金して土地を買ってやるのはアリなんでしょうか?
『誰も教えてくれない「駐車場」ビジネスの始め方・儲け方』(ぱる出版)の著者である山下和之さん! 教えてください!!

「コインパーキングを始めて儲けるための最低限の条件は土地、お金、そのどちらかがあることです。借金してまでやるビジネスではありません。例えば定期的に得られる儲け、つまり利回りが元金の2%あったとしても、ローン金利はそれ以上になってしまうでしょう。採算が合いません」

寝てたら儲かるどころかローン破たん。それは洒落になりませんね。

「土地を持っているけど今のところ使い道がないという場合に、一番手っ取り早い不動産運用がコインパーキングといえるでしょう。自己資金がなくても駐車場管理運営会社に頼めば一式やってくれる。1週間程度で設置が完了しますから、あとは賃貸料収入をもらうだけ。それに三角形の角地など、アパートやマンションを建てるには形状が適していなかったり、小さすぎたりして使い道のない土地でも駐車場なら活用できますよ」

初期投資がないことで、収入がすぐに儲けとなる。そのうえ、今までに使い道のなかった土地も活用できると、実に魅力的な運用法ですよね。

「あと、この低金利の時代、お金があるなら銀行に預けておくよりも土地を買ってコインパーキングにするというのもいいかもしれません。今は地価が安いですから、都市部に20坪くらいの土地を買ってコインパーキングにしてしまう。賃貸住宅よりも利回りは低いでしょうけど、手間がかからず金利よりも高い収入が得られる可能性は高いです。この金融危機の最中、有価証券に投資して運用するよりははるかにローリスクでしょう。不動産が極端に値を下げることはないですからね。ただし、昨年のガソリン価格の急騰による車離れ。その後、値を下げましたが、今度は景気悪化で車離れが加速している状況。当然、コインパーキングの売上もその影響を受けていることを忘れないでください」

この不況下、預金するなら土地を買うのもアリだ、と。

「そうですね。今回の金融危機でも、株価は半値、場合によっては1/4になった銘柄も多いです。しかし、不動産はそこまで極端に下がらない。特に23区とかの土地であれば下がったとしても最大3割。そういった意味で不動産ビジネスの入り口と考えれば、駐車場経営は悪くないと思いますね」

なるほど。じゃ、早速! って、だからそんな金ないし!! 少なくても今後2年以上、寝かしたままであろう土地をあなたが持っていたら、
とりあえず駐車場管理運営会社に連絡するのもあり。
そこがコインパークとして使えるかどうかの判断もしてもらえますし、
使えるとなって契約できれば寝ていても儲かりますから。
それに景気が悪化しても契約期間中は通常賃貸料が下がることはないそうですから、安心の定額収入です!

なんて言ってみたところで、土地持ちなんて夢物語。
そもそも東京に土地を持ってれば、その時点で明らかな勝ち組ですから!

土地のない私、負け組、野中としては「楽して儲けるビジネスモデル」探しを
今後も続けていかなくてはなりません。
みなさんが気になる業種、気になるお店、どうみても儲かってるお店、
その他、ビジネスに対する疑問質問などがございましたら、お便りをお寄せください。

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