ボールペンの先端から宝飾品まで

天然よりも大きくて美しい!?「人工宝石」ビジネス最前線

2009.01.22 THU



写真提供/京セラ
先日メキシコで、テキーラからダイヤを作り出すことに成功したというニュースが流れました。テキーラっていうのがいかにも、メキシコらしい。ただ、できたダイヤは小さすぎて、宝飾用には使えず、コンピュータチップシリコンの代用としての利用が検討されているようです。そういえば人工ダイヤってたまに耳にするけどほかに何に使われているの?

「主に工業用ですね。硬度が高いので、レコード針や包丁研ぎ器、研磨剤、カッターの刃などに使われています。ダイヤは高品質のものを作るのにはコストがかかりますし、高い技術力も必要となります。宝飾用としては天然ダイヤの方が一般的です」

語ってくれたのは、日本で人工宝石のトップシェアを誇る京セラの宝飾応用商品事業部・吉井毅さん。それではダイヤ以外に工業用途に使われる宝石はあるんですか?

「ルビー、サファイアはCDなどのレーザーのレンズ、ボールペンの先端部、時計の部品やガラス部などに使われています」

意外と身近なところで使われているんですね。それではダイヤ以外の人工宝石も、装飾用としては使われていないんですか?

「京セラでは、ルビー、サファイア、エメラルドなど17種類の人工宝石を作っていますが、実はすべて装飾用です。人工といっても、製作過程では、実際に地球の内部で起きているのに近い状況を作り出し、時間をかけて結晶を作っていますので、構造は天然の宝石と全く一緒です。あえて違うところといえば、不純物やクラック(傷)があまりに少なすぎるという点でしょうか」

なるほど。では人工宝石だからこそできる宝飾品としての利用法はありますか?

「人工宝石ならば天然の宝石に比べ、コストを抑えつつ、丈夫で均一な宝石を多数提供できます。例えば、弊社が開発した京都オパール(人工染色したオパール)は携帯などの装飾に手軽に使えると思います」

使い慣れたアイテムの部品や装飾。人工宝石は僕たちの身近なものになりつつあるみたいです。


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