家を売らなきゃいけなくなる?

いくら払えばいいのか?もしもの時の“相続税”基礎知識

2009.03.19 THU



図版作成:坂従智彦(PEACE DESIGN STUDIO)
深刻化する経済危機に際し、様々な対策が練られているが、最近、にわかに議論されているのが無利子国債だ。

「つまり、ある人にいくら預金があったとしても、その預金でこの無利子国債を購入していれば、その人が亡くなって、その国債を遺産相続したときには、相続税がかからないのです」と答えていただいたのは、税法に詳しい早稲田大学大学院会計研究科の品川芳宣教授。高齢の親も多いR25世代にとっては、願ったりかなったりの国債のようだが、ここで気になったのは、ボクらが支払うことになるかもしれない相続税について。そもそもどうして、相続税なんてものがあり、どれくらい支払うことになるのだろうか?

「相続税は遺産を社会に還元し、再分配をすることで格差の固定化を防ぐ狙いがあるとされています。ところが、仮に遺産取得で相続税ではなく所得税を課すと、税負担はさらに重くなります。相続税は控除がかなり大きく、たとえば夫が死亡して妻と子供2人が相続をする場合、遺産の額が8000万円までは非課税。また自宅の土地は70坪までは、80%減額した評価、つまり実際には1億円の価値があっても2000万円として計算されます」(同)

ということは、住む家が相続税でいきなり没収なんていう可能性は低くなる。非課税扱いにされる財産はさらにあるという。

「お墓や仏壇は、非課税。死亡したときに発生する保険金などにも非課税枠があります。所得税には、そうした控除はありません。遺産相続にあまりに高額な税金を課して、何でも没収されるようになると国民は納得できません。そのため、相続税はある程度、国民生活の実態に合わせた寛容な税負担になっているのです」(同)

最近の統計では、相続税を課税された事例は全死亡者数の4%程度に過ぎない。つまり庶民は相続税の心配をする必要はほとんどないのだ。親が苦労して作った財産をある程度まで、子が譲り受けるのは自然な姿ということなのだろう。


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