明朝体、楷書体、ゴシック体etc.

種類は山ほどあるけれど…“書体”に著作権はあるのか?

2009.03.19 THU



書体/JTCナミキPOP-U 撮影/石川 登
パソコンで文書を作成するとき、いろいろな書体を選べますよね?明朝体、楷書体、ゴシック体など多数あり、同じ明朝体でも種類が様々。実はこれらの書体、書体作家たちが地道に作っていて、本や雑誌で書体を使う際は、印刷会社などが書体メーカーからその書体の使用権を買うのが一般的だとか。ということは、僕らが何気なく使っている書体には、著作権があるの?

「書体は、それぞれ特徴を持つ、デザインされた文字の一群です。書体を、パソコンなどを介して使えるようにしたフォントソフトには、著作権があります。ただ、書体自体については、判例により著作権がないと判断される場合が多いようですが、現状の著作権法で著作権を認めるのは困難としただけで、決定的な否定ではありません」(NPO法人日本タイポグラフィ協会)

活版印刷が盛んだった戦前は、書体は著作物として、民法で保護されていたんだそう。しかし現在、書体は、万人共有の情報伝達手段である文字と直結する実用品なので、著作権を認めるとその書体を使って著作物を作るときに厄介という判断から、判例では著作権と認めるのが困難とされている模様。文字それ自体は道具だが、書体は作家の発想でデザインされたもの。著作物ではないが知的財産と考えられるので、「工業デザインを守る意匠権などで保護すべきでは?」との意見も挙がっているという。

ところで書体自体は、どうやって作られているのだろう? 

「一発書きするときもありますが、基本的には1字ずつエンピツと定規で下書きし、墨で仕上げます。必要な部首を手書きして、それをスキャンしてPC上で制作することもあります。和文は欧文より圧倒的に文字数が多く、最低8000字は作ります。JISで規格が定められており、それに従って作ります」(書体作家の加藤辰二さん) 

1書体完成させるのに、1年半はかかるそう。そんなに労力がかかるとは。おみそれしました!


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト