アメリカの不景気?輸出依存体質?

実質GDP成長率が-12.1%日本経済急落の背景を読み解く

2009.03.26 THU



写真提供/時事通信社
マイナス12.1%。この数字は2008年10―12月期の実質GDP成長率(年率換算)。35年前の石油ショック以来、最悪の数字となった。リーマン・ショックが起こった昨年の秋頃は『日本への影響は比較的少ない』と言われていたが、蓋を開けてみると先進国の中でも落ち込みが激しい。これだけ悪い数字が出た理由はなんなのか?ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎主任研究員に話を聞いた。

「最大の理由は、日本の輸出依存体質によるものです。2007年までの日本の好景気は、輸出によって支えられていました。ところが今は、世界の消費を牽引していたアメリカが不景気で大量消費をできなくなった。当然、日本の輸出量、生産量も減ります。そうすると、大手製造業の下請け企業にも影響が及びますし、雇用や賃金にも影響が及びます。これまでと逆のことが起こっているんです」

確かに日本に限らず、韓国やシンガポールなど、輸出依存度が高い国はGDPが大きく下落している。でも、日本はアメリカへの輸出は近年減少気味で、新興国への輸出が増えていたのでは?

「新興国へ輸出された部品なども、実はその国で組み立てられた後、最終的に製品としてアメリカへ輸出されるケースが多いんです。だから、世界中がアメリカの景気に左右されたんですね」

GDP下落の原因はわかったが、話が大きすぎてどれくらい大変なことなのかピンとこない。個人レベルなら年収400万円から350万円に下がるってことかな? だとするとすごくヤバイ気が。

「すごくおおざっぱに言うと、間違えてはいません。ただ、今は収益の悪化という形でGDPの下落分をほとんど企業が被っています。これが個人レベルに及ぶのは、だいたい半年後ぐらい。人員の整理や新入社員の定員減、ボーナスの削減などが行われます」

2009年1―3月期も二桁のマイナス成長を予想する専門家も多く、今年いっぱいは厳しい状況が続きそうだ。


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