あわよくば出世する技術

第12回 ともすれば出世できない生き方

2009.05.15 FRI

あわよくば出世する技術


今回、筆者の周辺でリサーチしてみた結果を円グラフにまとめてみた。ちなみに「その他」には、「ミスに対して言い訳ばかりしている」(サービス業・27歳・男性)というご意見も。反面教師とすべし!

職場のあの同僚、あの先輩がうだつが上がらないように見えるワケ



あなたのオフィスやその周辺に、どうしても出世するイメージの湧かない人物というのはいないだろうか? そうした人たちは、一体何が原因でうだつが上がらない感じに見えてしまうのだろう。もし、知らず知らずのうちに自分も周囲からそんな評価を受けていたら少々きつい。

そこで実際に筆者の周囲でアンケートを募ってみた。「あなたの周りの出世と縁のなさそうな人、どこに原因があると思いますか?」と。結果、主に次のような意見を拾うことができた。

「話し方や会話の内容に知性が感じられない」(サービス業・34歳・男性、ほか多数)
「明らかに他の人よりもミスが多い」(マスコミ・28歳・男性、ほか多数)
「不潔で、社会人として基本的になってない」(派遣社員・26歳・女性)

こうしたコメントについて、「これは出世以前の問題で、ビジネスマンとしてどうあるべきかを考えなければいけませんよね」と苦笑するのは、経営コンサルタントの中島孝志さんだ。

「最近はポストを整理する企業が多く、部長課長のラインのみにしぼり、○○代理やら○○補佐といった、対外的には序列のよくわからないポストを廃止しているところも出てきています。出世とは単純にポストに空きがあるかどうかとの兼ね合いでもありますから、なおさら職場で好かれない人にチャンスはまわってきません」(中島さん)

年功序列も古き良き時代の話。ただ待つだけで役職が上がっていく世の中ではない。


「出世するために必要な力というのは、上から引き上げてもらうか、下から押し上げてもらうか、大まかに2パターン。これにはやはり人望が不可欠で、人を率いる力を持っている人材を上は評価するし、下も慕います。よく耳にする仕事はデキるのに出世に縁がないという人材の多くは、仕事のやり方が自己中心的でチームをまとめる力がないと周囲から判断されているケースですね」(同)

実務能力をバリバリ発揮するのも必要だが、周囲のイメージはやっぱり大事。ちょっとした発言や、身だしなみの粗相で印象を損なうのはもったいない。今一度、自分の言動を再確認してみてはいかがだろうか?
ビジネスシーンで評価されるための心得を、数々の実用書に著してきた中島さん。『仕事の整理術 基本とコツ』(学習研究社)、『なぜか話がまとまる人、話がこじれる人』(青春文庫)、CDブック『20代からの顔を広め味方をつくる勉強法』(こう書房)、『速効10倍の仕事術』(三笠書房)

職人的なスペシャリストは出世が遠のいてしまう現実



筆者のように三十路を迎えると、そろそろ同期の友人にも管理職が増え始める。たとえば大学時代の友人I君などは、新卒入社した会社に勤めて10年目で課長職に就いた。

出世はやはりめでたいはずだが、I君いわく必ずしも手放しでは喜べないのだという。なぜか。「自分より先に入社した先輩が部下にいるから、どうも仕事がやりづらくて」というのがその理由だ。

年功序列よりも実力重視なら素晴らしいと思うのだが、当事者にとってはそう気楽な話でもないらしい。実務能力に差を感じないだけに、ただ上司の覚えが良かったことから自分が先に出世してしまったようで気まずい、というのだ。

出世には案外、こういう悩みが付き物なのかもしれない。では、出世した人と出世できなかった人、一体どこで差がついたのだろうか?

「企業が人材に求めるのは、人を率いることのできるリーダーシップです。大企業の役員などを見ても、スペシャリストタイプというのは少ないんですよ」

そう語るのは経営コンサルタントの中島孝志さんだ。

「ここでいうリーダーシップをもう少し具体的に言うと、それは環境整備の能力なんです。後輩や部下が仕事をしやすい環境をそつなく作ってあげられる力がある人というのは、やはり職場での人望を得やすいですね」(中島さん)

たとえば成長企業にありがちなのが、部門の急増にともなう、部門間の煩わしい調整事項。人は誰しも、社内の雑務に時間を取られることを嫌うから、これを進んで処理できる先輩であることが人心掌握の秘訣だという。

「逆に、自分のテリトリー内でひとつの仕事にまい進してしまう、職人型のスペシャリストは、評価が必ずしも出世につながらない傾向がありますね」(同)

あなたのオフィスにも1人や2人はいるであろう、なぜか出世に縁のない先輩。あらためてその仕事ぶりを確認してみれば、こうした要因が見つかるかもしれない。「あわよくば」の出世を目指すなら、ここは同じ轍を踏まないよう、反面教師として勉強させてもらうのが得策かも? 頑張り過ぎずに出世を目指そうという本連載も、これにてお終い。


「みんな本当に出世したいの?」というテーマでスタートを切って以来、イメージアップのための様々な小ネタを提供してきましたが、当初思っていたよりはるかに多くの方にアクセスしていただけたようで、ホッとしております。ご愛読感謝!


遠からず、また違う連載でお目見えすることになりますが、仕事を続けていくからには「出世」は永遠のテーマ。これからも成り上がりの術を模索しつつ、発表の機会を待ちたいと思います(その時には、物書きとしてもう少し出世していられたらいいなぁ)。


というわけで、またココでお会いしましょう!

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