80年代から抱える難問を解くカギは?

ニッポンの「内需」はどうすれば拡大する?

2009.06.11 THU



写真提供/時事通信社
昨年から続く世界同時不況の荒波によって一気に景気が悪化した日本経済。なかでも特に打撃を受けたのが、自動車企業をはじめとする輸出産業でした。そのため、不確実な海外市場に頼らず、内需をより拡大しなければ景気回復はもはや困難だ、という「内需拡大論」が一部で唱えられています。この「内需拡大論」、日米貿易摩擦が発生した80年代後半にも取りざたされたそうですが、そもそも「内需」ってなに?

「『内需』とは、『国内における需要』のことで、政府による財政支出、企業による投資、民間消費の3つに大別されます。一方『外需』とは輸出分のことで、そこからさらに輸入分を差し引いたものを『純外需』といいます。この内需と純外需を合計したものが、『支出側から見た国内総生産(GDP)』です」(岩田規久男学習院大学教授)

では、日本のGDPに占める内需と外需の割合は? やっぱり外需がすごく大きいのでしょうか?

「実は、輸出が拡大した07年度でも外需は内需の6分の1程度しかありません。それでも、GDP成長率に対する外需の貢献度は、経済状況が似ている他国と比較して非常に大きいものがあるんです」(岩田教授)

では、乱暴な質問ですが、日本の内需はどうやったら拡大するのでしょう? 

「日本経済が停滞している主な要因は、デフレ圧力の強い金融政策とともに、少子高齢化が進み、労働人口が減っていることです。なので、女性や高齢者がもっと自由に働ける環境を整えるべきです。そうすれば国内消費も増えるでしょう」(岩田教授)

一方、経済評論家の森永卓郎氏は、消費心理の冷え込みを指摘します。 

「日本の消費者は、高齢化社会や先の見えない将来に不安を感じています。それを和らげるために、政府は財政出動と金融緩和を大々的に実行すべきです」

労働意欲と消費意欲を発揮させるきっかけづくりが、なによりもまず求められているといえそうです。


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