新潟産コシヒカリの売り上げが低迷

北海道産米の人気が急上昇!ブランド米勢力図に異変アリ

2009.06.11 THU



写真提供/ホクレン農業協同組合連合会
ブランド米の王者として君臨してきた「新潟産コシヒカリ」の売り上げが低迷しているという。05年以降、産地での販売が鈍り、07年には5kg当たりの店頭価格が前年より200円以上値下がりした。今年4月にはJA新潟中央会の研究機関が「新潟産米の全国市場での地位は極めて危うい状況にある」とする異例の自己批判を盛り込んだ答申書をまとめている。苦戦の最も大きな原因は新潟産米の割高感。不況が家計を圧迫し、他県産米に切り替える家庭が増えているようだ。

「近年は各県で品種改良が進み、全国的においしい米が流通しています。相対的に新潟産の優位性が失われつつあるのかもしれません」(日本農業新聞・岡部泰志記者)

そんななか、コストパフォーマンスの高さから人気を集めているのが北海道産米だ。

「北海道産『きらら397』は08年産米の取引で米卸会社から13倍もの注文が入り、価格が1割近く高騰しました。」(同)

味の指標となる日本穀物検定協会の食味ランキング(08年)でも、北海道産の「きらら397」「ほしのゆめ」は特Aに次ぐA評価。この高い品質は、北海道特有の気候や土壌に関係があるのだろうか?

「いえ、むしろ亜寒帯の北海道は泥炭土壌で、稲作には不向きの土地でした。土壌の改良や、短い夏でもできる米の品種改良など、先人の努力が実った結果でしょう」(同)

北海道に限らず各地の農家は、風土のハンデを品種改良で克服してきた。その歴史がブランド米の変遷にも表れている。例えばかつて隆盛を誇った宮城の「ササニシキ」。93年の大凶作で収穫量が激減したが、代わりに寒さに強い「ひとめぼれ」が台頭し、今では全国3位の作付品種になった。

「近年の例では、西日本一帯にシェアをもつ『ヒノヒカリ』が温暖化の影響で不作続きでしたが、これに代わる温暖化対策品種も出始めています」(同)

いやはや米農家は実にたくましい。10年後はさらに勢力図が激変しているかも。


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