自治体運営の9割が赤字

富士山静岡空港が開港地方空港の“今”にズームイン

2009.06.25 THU

今月4日、国内で98カ所目の空港・富士山静岡空港が開港した。でも、地方自治体が運営する58空港のうち9割が赤字とのデータもあるのに、なぜ空港をつくったの?「みんなの空港新聞」編集長・山本ケイゾーさんに聞きました。

「大量の人・物・コトの交流による経済効果への期待です。空港では関連企業も含めれば数千人規模の雇用が発生しますし、旅行者も増えるでしょう。が、このウラには『自分の地域にも空港がほしい』という見栄もあると思います。これは、空港に限らず高速道路や新幹線など、ほかの交通インフラにも同じことがいえます」

だけど、赤字の補てんは県民の税金。見栄なんて張ってる場合なの? そのうえ、静岡空港の建設が決定した22年前とは、航空業界の経済事情は変化しているのだそう。

「従来、空港の最大の収入源は航空会社から支払われる着陸料や駐機料。しかし航空会社の体力が落ちている昨今はこの収益が落ち込み、空港ビルのテナント料など非航空部門でも稼ぐ必要がある。しかし地方空港は公共性を重視し儲ける意識が希薄だった。これが、地方空港の赤字を生む一番の問題点です」

一方で、地方空港ならではの好例もある。1日2便しか飛ばない能登空港が地域のコミュニティセンターとして活用されていたり、昼の羽田便が減便した佐賀空港は夜間貨物便で収益を回復したり。でも、多くの地方空港が赤字なのは事実なわけで。

「解決策はいくつか考えられます。その一つは、地方空港の約6割に国際定期便が飛んでいるのを生かす方法。語学が堪能なスタッフや周辺の宿泊施設を充実させるなど地域観光業と連動し、『海外から来たくなるだけの魅力』をアピールする。そうすれば、国際線だけでなく国内線の本数の増加、ひいては経済効果にもつながります」

静岡空港がどんな道をたどるのか。トラベラーとしても明るい未来を祈ります。


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