個人消費はわずか1.1%減なのに…

GDPマイナス14.2%減!悪化の内訳をひもとけば…

2009.07.02 THU



写真提供/時事通信社
戦後最悪の経済統計がこの半年ほど続いているが、さすがにこの数字にはメディアでも大きな衝撃が走った。内閣府が発表した2009年1‐3月期の国内総生産(GDP)は前期(08年10‐12月)比3.8%減、年率換算にすると14.2%減になったのだ。第一次石油危機後の74年1‐3月期の13.1%を下回る戦後最悪の水準である。

パーセンテージで見るとイメージしにくいが、日本のGDPが約15%も減ってしまうということは、金額にすると約80兆円分の生産活動や消費が消えるということ。まさに歴史的なマイナス成長。最近取材したエコノミストには、年間で100兆円のGDP減になる、という人もいた。だが、個人としては、意外にそんな実感はないような。

実際、何が悪化したのか。内訳を見ると、個人消費が自動車や旅行、外食など幅広い分野で落ち込み1.1%減。さらにマンション販売の不調などで住宅投資が5.5%減。企業による設備投資が8.9%減。そして大きいのが、輸出の26.0%減と輸入の15.0%減だ。こう見ると、個人がかかわるものは意外に減っていない。実はダメージの大部分は、企業が吸収していたのだ。そういえば、上場製造業全体の09年3月期決算は史上初めて最終赤字になるなど、企業利益は大幅に悪化している。実は個人への波及はこれから、だというのである。

では、何が起こるのか。企業活動が縮小し、売り上げも利益もますます減少傾向に向かう恐れがある。となると、業績不振によるリストラの加速や結果的に生じる失業の増加を懸念せざるを得ない。また、堪え忍ぶ体力がある企業も、このままでは厳しい。雇用維持のために社員の給料に手を付けざるを得ない企業も出てくるかもしれない。そういえば、今年のボーナスはかなり厳しかった会社が多かった。

09年4‐6月期は持ち直し、前期比プラスが予想される。マクロ統計とはいえ、実は自分にも大きくかかわる可能性がある。経済統計、しばらく目が離せない。


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