デフレ再来のウワサもあるけど…

金利や物価の値動きも良し悪しがあるってホント?

2009.10.15 THU



写真提供/時事通信社
急激な円高の進行でデフレ基調が高まってきた。経済記事などでは「悪いデフレ」なんて言葉も見かけるが、そもそもデフレに良し悪しなどあるのか? ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎主任研究員に聞いてみた。

「デフレは経済状態の悪化によって起こるので、基本的には悪いものです。悪いデフレという表現はあまり使いません。個人レベルでは物を安く買えるメリットもありますが、これはデフレの側面の一つにすぎません。むしろ、値下げにより企業の体力が落ちて、労働者の給料に跳ね返り、結果的に個人消費も落ち込むというデフレスパイラルのマイナス面のほうが大きいでしょう」

デフレの反対のインフレには良し悪しがあると聞きますが?

「インフレという言葉もデフレと同様、ネガティブな意味で使われることが多いです。ただ、日銀はインフレ率0~2%くらいが望ましいとしています。少しずつ物価が上がり、企業業績も上がり、景気も上がり、給料も上がる。しいて言えばこれが良いインフレでしょうか」

それでは悪いインフレは?

「昨年の夏は原油高によって、ガソリンや小麦などが値上がりしました。これは、景気が良くなってインフレが起こったわけではないので、悪いインフレでしょう」

もう一つ、金利上昇についても良し悪しがいわれますよね。今年の夏には、アメリカの長期金利上昇が『悪い金利上昇だ』とニュースになっていました。

「確かに、景気回復への期待によるものではなかったという意味で、悪い金利上昇でした。政策金利の引き下げや市場へのマネー供給などを行ったにもかかわらず実体経済の回復が遅れ、国家財政悪化が懸念されたために金利が上昇してしまったのです」

斎藤氏によると「簡単に言うと、インフレや金利でいわれる良し悪しは、その原因が良いか悪いかによる」とのこと。とはいえ、その原因を見極めるのが難しい気がしますが。


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